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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第二編〜五章〜悠樹√〜
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ぶんかさいっ!! #4



 薫と別れ、俺と葵は二人で生徒会室に向かう。実行委員になってから、生徒会室に行く頻度がそこそこ増えた。まぁ、青春部には佳奈がいるわけで、生徒会メンバーと全く接点がなかったわけではないので、あまり新鮮味は感じない。副会長の遥先輩とも、接点がある。


 (二人だけだが)


 「何か、考えてますか? 護君」

 「いーや。何も」

 「そうですか」


 扉を開けようとした、その時。


 「おーいっ! 護〜!!」


 噂をすればなんとやら。後ろから遥先輩の声が聞こえてくる。振り返ると隣には佳奈がおり、もう一人、見知らぬ顔が。お下げで三つ編み。身長は杏ほどであるが、どことなくふんわりとした可愛らしい印象がある。


 「どなたでしょう」

 「分からんな」


 葵も知らないようで。


 「久しぶりだね〜。護、葵ちゃん」

 「どもども」

 「ご無沙汰してます」

 「うんうん。相変わらず仲がいいね」

 「遥、叶。私は先に行ってるぞ。二人も早めにな」

 「「はーい」」


 二人が同時に反応する。


 「それで、それで〜?」


 叶と呼ばれていた女の子が、遥先輩の横で俺達をキョロキョロと見ている。何か、言いたげな表情。こっちは知らないが、どうやら向こうは俺達のことを知っていそう。まぁ、まぁ、生徒会のメンバーっぽいし、仮にそうだとしても不思議ではない。


 「君達が、護と葵だねー。どもどもー、私は、斎藤叶。よろしくー」

 「やっぱり、私達のこと知っているんですね」


 (俺と同じ反応だな)


 「うんうん。そだねー」

 「遥先輩や佳奈から、ですよね?」

 「うんうん。私も生徒会の一員だからねー。色々知ってるのだよ〜。後は」


 (後は……?)


 「同じクラスの妹と高坂さん、からかな?」

 「高坂……………………?」

 「ふーん? そっちに反応するんだ」


 斎藤先輩の表情が一気に変わる。


 (ハメてきたか?)


 いやいや。そこまでは考えてにくいか。苗字で呼んでいるし、仲はそれほどだろう。それに、悠樹の口から斎藤先輩の名前を聞いたことはない。悠樹が他人とあまり接点を持ちたがらないってのもあるし、悠樹が簡単に漏らすわけもない。


 「ゆ、悠樹も青春部ですから」

 「うんうん。それもそうだね〜」


 普通の切り返し。色々と見透かされてるような雰囲気もあるが。こっちから話題を変えていかないと。


 「それで、妹っていうのは?」

 「あはは。蜜柑っていうんだけどねー。ちっちゃいフワフワした子。蜜柑は君とは話したことあまりないって言ってたけど、話は聞いてるんだよね〜」

 「蜜柑、蜜柑……」

 「そうそう」


 斎藤先輩が言う通り接点はほとんどないけれど、羚が騒いでいたような騒いでいなかったような……。まぁ、羚は今になっても女の子相手だとそうなんだが。少しは変わった方がいいと思うが、羚はそんな感じのキャラだし。


 「ま、また話してやってよね〜」

 「え、えぇ……」

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