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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第二編〜五章〜悠樹√〜
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ぶんかさいっ!! #2


 (楽しみだなぁ)


 「いやはや、御崎高校はやっぱりデカいわね〜」

 「う、うん。高校だけじゃなくて、中学も大学も」

 「そうね〜」


 雪菜と魅散は二人で御崎高校に。魅散は慣れているが、御崎高校に初めて訪れる雪菜はそうではない。ここに来る機会がまずない。


 「さ、しばらくここで待ってましょ」

 「え……。邪魔に、ならないかな?」

 「大丈夫よ、大丈夫」

 「ならいいけど…………」


 校門前で魅散は足を止める。通勤、通学ラッシュのタイミングでもあり、この文化祭に向かう人達でごった返している。この中で止まるのは得策ではない。雪菜でも分かる。


 (こんなに人が……)


 魅散の影に隠れるようにして、雪菜は人混みを避ける。楽しみではあるが、少しゲンナリとする。雪菜は、周りに多くの人間がいるような環境はあまり好きではない。皆とワイワイガヤガヤ、そういったことが嫌いなわけではないが、少人数でいい。雪菜はそう思う。


 「あっ、護くんだ」

 「お、お姉ちゃん、待ってよ……っ」


 護を見つけるやいなや、魅散は人の流れに逆行し、護の所に駆け寄ろうとする。一人になるまいと、はぐれてしまわないようにと、雪菜は慌てて魅散の腕を掴む。


 「おーーーい。護く〜ん」

 「お、おはよう……。護君」


 護の横には二人の女の子。薫と、もう一人は。


 (誰だったかな…………)


 護本人や友達である栞から話を聞いたことがあるだけ。向こうは知らないだろうし、こっちも多くを知っているわけではない。


 「薫もおはよ〜」

 「朝から元気ですね。魅散さんは」

 「あたしはいつもだけどね〜、薫は分かってるとおもうけれど。ていうか、あんた達こそ元気出しなさいよ」

 「た、楽しみにしてる……うん…………」


 このままだと魅散に流れを持っていかれそうだったので、雪菜は間にはいっていく。


 「ありがとね〜。雪菜ちゃん」

 「雪菜さん、というのですね」

 「あ、う……うん。よろ、しくね。葵ちゃん」


 話に聞いていた通りの真面目タイプにみえる。凛としており、イメージ通り。


 「雪菜さんは、護達とはどういう?」

 「お、お友達だよ……? お姉ちゃん同士が仲が良くて…………。実は、私の方が一つ上だったりもするんだけど…………」


 (護君にはいつも、ひっぱってもらってるけれども……)


 「そうですか」

 「あたし達、神社の子でもあるからね〜」

 「あそこには何回もいったしな」

 「だね〜。護くん」

 「神社、というのは?」

 「鳥宮神社だな。葵も一度はあるだろ?」

 「ま、まぁ……。そうだったんですね」

 「そうそう」

 

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