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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第二編〜五章〜悠樹√〜
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ぶんかさいっ!!


 ついに、文化祭当日。ここから三日間はお祭り騒ぎ。御崎中学校、俺達がいる高校、そして大学と、この三つは同じ敷地内にあるので、合同で開催される。ともなると三日間では短いと感じるところもあるのだが、今のところはこれが最大開催期間である。


 「今日からだねー。護」

 「だな」


 文化祭開催時間は、初日が九時から十八時まで。二日目も同じ。最終日は八時から二十時までの長時間で開催される。勿論、最終日には後夜祭も。


 文化祭が行われている間、実行委員の俺と葵は特に忙しい。開始時間よりも前に登校し、人員の配置などを行う必要がある。まぁ、それは普通の生徒も同じであって、俺達が特別早いわけではない。


 「薫はギリギリで良かったのに。疲れてるだろ」


 なんだかんだいいつつ、いつも通り薫と一緒に登校している。薫は昨日の最終準備でも残っており、手伝ってくれている。薫は厨房担当なので、忙しいのは開催している間。それまでは、必要以上に動く必要はない。


 「いやー。今日からだと思うと楽しくて」

 「子供みたいなことを…………」

 「いいじゃん、いいじゃん。あたし達、大人じゃないし」

 「それはそうだが」

 「別に無理してるわけじゃないからね〜。心配しなくていいんだよ、護」

 「そうかー? まぁ、薫がそれでいいなら」

 「うんうん」


 校舎が見えてくるにつれて、人通りが多くなる。朝と夕方のラッシュ時間はいつも人が多いのだが、文化祭ということもあって溢れている。多いどころの話ではない。


 「護こそ無理するんじゃないわよ?」

 「わかってる、わかってる」

 「本当にそうですよ。護君」

 「おっとと……」


 人混みを掻き分けるようにし、葵が薫の横に並ぶ。


 「葵もだよ」

 「はい。きちんと自分の体調は管理してますから」

 「うんうん。葵は安心だね」


 なんだ、なんだ。この扱いの差は。まぁ、薫の言う通り、葵から弱音が聞こえてくることはあまりない。俺が知らないだけ、という可能性も普通にあるわけだが。とにかく、自分達がヘマするわけにはいかない。リーダーが倒れては意味がない。


 「お二人はあまり寝ていないように思えますが…………? 大丈夫ですか」

 「まぁまぁ。あたしはやる気で乗り切るよ〜」

 「俺もそんな感じかな」

 「護君は特に」

 「ほい」


 校門に近づくにつれ生徒の数が増えていく。文化祭であるので制服で登校する必要はないのだが、見栄えのため、イベント事であっても制服の着用が求められる。


 「おーーーい。護く〜ん」


 そんな中に紛れるように、見慣れた姿が二つ。魅散さんと雪ちゃんだ。

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