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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第二編〜五章〜悠樹√〜
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フェスティバル #2



 青春部に向かいながら、俺は考える。


 あべこべ喫茶。これをやることになったことについては良い。何を提供するのか、何種類ほどやるのか、まだまだ決めなければならないことはたくさんあるが、これも決めるのは先でいい。


 一つ、重要なことがある。


 それは、服装だ。メイド服と執事の服装。これを、どうやって用意するかだ。全員分用意する必要はないから、着る人だけど採寸をして作ればいいわけだが、業者などに頼むことはさすがに出来ない。というか、そんな予算はない。


 一クラスに与えられる文化祭予算は、一万円から二万円まで。クラスメイトからお金を集めることも許されているが、金額面での大きな負担を強いることは出来ない。


 「さてさて……」


 案として一番現実味があるのは、咲夜さんに頼んでみることだ。あの家の執事は咲夜さんしかいないが、咲夜さんから知り合いなどに当たってもらえれば、確保は出来るかもしれない。頼んだあとは頼りっきりになってしまうが……。


 メイド服に関しては、まだ未定だ。裁縫などが得意な人にお願いするということも出来るが、クラス委員長でありながら、他のクラスメイトの特技などはあまり知らない。身近な人間では悠樹がそうだが、そもそも学年画違うし、悠樹は、マフラーとかをメインに作る。服、それもメイド服ともなれば、勝手が違う。簡単に頼むことは出来ない。


 「ん……、護……………………」


 部室棟の階段を登っていると、丁度悠樹を発見。一緒に行こう。


 「おはようございます」

 「ん、おはよ」


 夕方であるし、全くおはようの時間ではないが、そう言ってしまう。今日初めて会う時はそう言うことにしている。


 「考えごと……?」

 「まぁ、文化祭のことで」

 「委員長、だもんね……。護」

 「えぇ……………………」


 部室に入る手前、悠樹は急に立ち止まり。


 「やることは、決まったの……?」

 「えぇ、一応。決めないといけないことはまだまだありますけどね」

 「ん……。頑張って」

 「はい。ありがとうございます」


 本番はこれからだ。これから何をするかが、成功に繋がる。葵と一緒に、クラスメイトと一緒に、一致団結して頑張らないと。最高の喫茶店にしていかなければ。


 「おふたりさーん」


 数秒程度の時間だったが、間に割って入ってくるように、声が飛んでくる。


 「成美……」

 「そうですよー、成美ちゃんですよー」

 「なんのキャラですかそれは……」

 「てへ。ま、そんなことしてる場合ではなくてね。はやく入りましょ」

 「そうですね」

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