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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第二編〜五章〜悠樹√〜
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二学期っ! #9



 (懐かしいねぇ……)


 あれからもう一年である。はやいものだ。護と会ってからもうすぐ半年にもなる。


 (いやはや……………………)


 時間の流れというものは恐ろしい。一日一日考えて行動しなければならない。時間は有限だ。無駄にはできない。無駄にしてはならない。


 去年からの一年間で何が変わっただろうか。


 自分では分からないし、周りから見てもそれほど変わっていないという意見が出てくると思う。


 (でも)


 一つだけある。


 それは当然護だ。


 護が来てくれて変わった。青春部も活発になった。ただそれは遊んでいるだけだが、何も悪いことではない。身内同士、友達親友同士の部活。


 護中心で動いている。学校にいる時はもちろん、休みの日なら余計に、護のことを考えてしまう。どういう風に授業を受けているのだろうか。家では何をしているのだろうか。休みの日はどうして過ごしているのだろうか。


 半年。


 成美は再び思う。それほどの時間が経とうとしていることを。


 「執事…………、ですか」

 「うん。あたし、ちゃんと執事の服装したからねぇ。どう? 気になる?」

 「そ、それはまぁ」


 執事といえば、咲夜を思い出させる。佳奈の家の執事さんだ。


 (そういえば)

 

 佳奈の家は大きいということを杏から聞いていたが、あれほどまででそれに加えて執事がいることまで知れたこと、佳奈の家を使って七夕パーティーが出来たこと、それはもちろん護が来てからのことだ。護だけではない。他のメンバーのことも案外知ることが出来ている。

 

 「仕方ないなぁ。渚と一緒にしたから明日もってきてあげるよ」



 (執事喫茶か)


 俺達のクラスも女子が多い。というか、この高校は全体的に女子が多めだ。中学では男女の比は半分ずつくらいだった気がするが。


 「マジっすか」

 「うんうん。結構いい感じだよ」


 見てみたい。それは当然の欲だ。


 女性であるなら、まず思いつくのはメイドだ。執事もメイドも使用人としての立場なら一緒なような気がするが、メイドは女性だけで、執事は男でもなれる。明確に何が違うのか、俺は知らない。


 (咲夜さんなら知ってるかな?)


 知ってるというか、咲夜さんは執事そのものである。聞けばすぐに答えてもらえそうなものである。


 「最初は似合わないと思っていたんだけど、クラスのみんながね。やって、って言うから」


 そんなに押しに弱かったっけ? むしろ、成美はグイグイくるタイプだ。


 「それであたし一人でやるのは嫌だなぁって思って、渚とも一緒にね」

 「そういうことですかー」


 見せてくれるなら見てみたいし、見て損するものではない。むしろ特……。


 「んんーっ。じゃぁ、このへんでー」

 「はい、それでは。また明日」

 「じゃぁねー」

 



 


 

 

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