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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第一編〜六章〜
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幼馴染


「十四人か………………」

気が付けば、七夕パーティーに参加する人数がたくさん増えていた。

「別に、一杯でも問題なんじゃない? 佳奈の家は広いんだからさ」

「そうだな」

杏の言う通り、広さについては問題は無い。問題なのは、どうやって護の隣に居続けるかだ。

十四人もいると、中々厳しいことであるのは分かっている。だからこそ、頑張らないといけない。

結構縮まってきている護との距離をもっと縮めたい。これは、佳奈だけではなく、皆が思っていることだろう。

「ねぇ、佳奈」

「どうした? 」

「私達さ…………、小学校からずっと一緒じゃん? 」

「そういえば、そうだな」

昔話か? と思いながら、佳奈は杏の話に耳を傾ける。

「凄いことだよね。クラスもずっと一緒だし」

「先生達の工面もあったと思うぞ? 」

「どうしてさ? 」

「今では大丈夫だが、小さい頃の杏は、いまより活発だっただろう? 」

「そうだね」

「そんなお前を止めてきたのは私だ。先生達も、私に任せていれば大丈夫だと思ってたんじゃないのか? 」

「そんなに、だった? 」

「あぁ、今の、真希と早希みたいだ」

「二人はバレーやってるから、余計になんじゃない? 」

杏のたくさんいる妹の内の二人。早希と真希。御崎小学校に通う双子の妹だ。

「まぁ、そうかもしれないな」

「私が言いたいのは、そんな昔話とか早希真希の話ではなくて」

「じゃぁ、何だ? 」

「佳奈さ、変わったよね」

……唐突に何だ……?

佳奈は、杏がどういう意図を持って言ってきたのかが分からなかった。

「変わった? そら、昔に比べたら変わってるだろ? 」

「そうじゃないよ。私が言いたいのは、護と会ってから変わったってこと」

「……………………っ」

ちょっとくらいなら、自分でもそう思う節があった。だって、毎日のように護のことを考えてしまっているから。それも、色んなことが身に入らなくなってしまうくらいに。

「どう、かな? あってるでしょ? 」

「まぁ、間違ってはいないが」

「やっぱり? 私もそうなんだ」

「え? 」

「私も、自分で変わったと思ってるんだ。護に会ってさ。こんなに人を好きになるとは思ってなかったし」

「それは、私も一緒だ」

「私は負けないよ? 昔から佳奈には前を歩かれてきたけど」

……お前の方こそ、私の前を歩いていたりするんだぞ……。

「当たり前だ。負けない。負けたくはないからな」


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