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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第一編〜六章〜
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ちょっとした後悔と不安


「はぁ、はぁ…………、はぁ………………」

さっき、銀髪の女の子がいた場所。その女の子と、どことなく雰囲気の似ている少女が、その場所に姿を出した。髪色は、金色でウェーブしている。

……もぅ……。

少し、後悔する。一緒に家を出れば良かったと。何故か。おそらく、迷っているだろうから。

同じように、案内を受けていた。けど、金髪から見て銀髪は、まともに話を聞いているようには見えなかった。

……まぁ、それはいつものことなんですけど……。

だから、こうして後を追いかけて来ている。

勿論、この場所に足を運んだということは、勉強をしにきたということだろう。そうなれば、目的地はすぐに分かる。

その近くまで来ているのだが、銀髪の姿は見当たらない。

……はぁ……。

「仕方ないですねぇ……」


そんな頃、護の家の近く、薫の家の近くにある図書館に、二人の女の子の姿があった。

薫と心愛だ。

薫は、きちんとノートに目を向けて勉強をしているようだ。それと反して、心愛は、その自身のツインテールをシャープペンシルでクルクルと絡めている。

「心愛、集中しなさいよ」

図書館であるということを考慮して、薫は、小さく声を作る。

「分かってる分かってる。けど………………」

「けど……? 」

「ヤル気でない……。護もいないし…………」

「仕方ないじゃない。何か、用事ありそうだったし……」

「ありそうだった……? ちゃんとは聞いてなかったの? 」

「う、うん。そうだけど…………」

「はぁ………………」

心愛は、はぁっとため息をついた。

「な、何よ…………? 」

「あるかどうか分からないのだったら、聞かないと」

「分かってたんだけど…………」

「そんなんだったら、一番になれないよぉ? 」

「……………………」

「メールしてみる……? 」

「そ、それはどうなのかな……」

薫は、少し渋っている。

「じゃ、葵にメールする? 」

「護の代わりに……? 」

「そうそう。勉強なら、護より葵の方が出来るわけだし」

「葵にも用があったらどうするの? 」

「それはその時でしょ? 今は分からないわけだしさ」

それに話変わるけど、と、心愛は、言葉を続けようとする。

「明日七夕……だよね」

「あ…………、そっか」

「前に聞いたような気がするんだけど、七夕の日は、護と一緒にいたんじゃないの? 」

「そう…………だね」

「もち、今年もでしょ? 」

「どう…………、かな……。そうしたいけどね…………」

「どうしたの? 薫にしては歯切れ悪いけど………………」

「ちょっとばかり……、不安かな…………って………………」


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