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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第一編〜五章〜
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水着選び 終了っ!


「ささ、これで終わりだね」

最初と同じように一階に集まり、杏先輩は、皆を見渡すように言う。

六時半。長時間続いた水着選びは、終わりを向かえた。

楽しかったが、いかんせん、長かった。まぁ、別に良いんだけど。

「お疲れ。護」

「はい」

隣にいた悠樹が、労いの言葉をかけてくれる。嬉しい。癒される。

「また、明日だね」

「そうなりますね」

何やら、杏先輩は、まだまだ物足りなさそうだ。俺は結構疲れてたりする。他の皆も、疲れてそうだ。まだ、朝と同じように元気さを保っているのは、杏先輩だけ。まぁ、こうだからこそ杏先輩だ、と言えるのかもしれない。

俺的には、ようやくこの水着から解き放たれることになる。

嫌だった、というわけではない。他の客からの視線がグサグサ刺さってくるのだ。痛い痛い。

「じゃ、帰ろっか」

杏先輩の合図で、このデパートから出ることにした。

やはり、こういう時に発揮される杏先輩のリーダーシップは、こちら側としてはありがたい。

人の上に立ち、他の人を引っ張るってのが苦手だからだ。

杏先輩について行くように、皆でゾロゾロと駅に向かった。


「ふぅ……………………」

家に帰ると、すぐに自分の部屋に戻って、ベットにどさっと倒れ込んだ。

家に着いたのは、七時ごろ。

御崎駅からここまでが近いから、こんなに速く帰ってくることが出来たが、成美やらは遠いから大変そう。

「護」

ノックとともに、姉ちゃんの声が聞こえる。

「何……? 」

ベットから起き上がり、俺は姉ちゃんを部屋にいれる。

「今日はお疲れ。大変だったみたいだね」

「まぁな………………」

ん? 大変だったみたい? どこかで聞いたかのような口振りである。

「誰かから聞いたりした? 」

「ん? あぁ、魅散から聞いたよ」

「魅散さんから? 」

「うん」

てっことは、あの時感じた視線は、魅散さんの視線だったということになる。何で、そんな場所にいたのだろうか。魅散さんがいたということは、雪ちゃんもいたのだろうか。まぁ、見られたからといって、困るわけじゃないから良いんだけど。何か言われそうな気もする。

「楽しかった? 」

「まぁ…………。こんなこと初めてだったけどな」

「普通、無いわよ。女の子の水着を九人一気に選ぶってことは」

「そうだな」

「九人ってことは、昨日お見舞いに来てくれた女の子全員だよね? 」

「そうなるな」

「ふぅ……ん。お父さんと似てるねぇ」

何かそのセリフ、前に母さんからも聞いたことがあるようなそんな気がする。父さんと似てるところか。まぁ、血が繋がってるわけだし、そりゃ、似てるだろう。女の子とよく遊んでいる、ってところが似てるのだろうか。

「まぁ、ゆっくり休んでよ? また熱出されたりしたら、心配だから」

「うん、分かってる」

「それじゃ、これで」

「おぅ」


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