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せいしゅん部っ!  作者: 乾 碧
第一編〜五章〜
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昼ご飯

もうこの時点で、悠樹は、このチューブトップの水着を買うことに決めていたが、他のも着てみることにした。

ワンピースだったり色々だ。

自分を見て欲しいという悠樹の思いが、自分自身をそうさせた。

「どれが、一番良かったですか? 」

「最初の水着」

「俺も、あれが悠樹には一番似合うと思ってました」

だからこそ、最初にそれを選んでくれたのだろう。

「ん」

「後、時間二十分くらい余ってますけど…………、どうしますか? 」

「皆の所に戻る」

まだ少し、喋っていたいという気持ちはあった。しかし、話すだけなら、いつでも可能だ。二人きりではなくなるというのは、残念なのだが。

「分かりました」


「ただいま戻りました」

「うん、おかえり。護」

一階のエレベーター横に多く設置されているベンチに戻ると、約束通り、皆がそこで待っていてくれた。

あ、さっきまで俺と悠樹は手を繋いでいたが、今は離している。

悠樹の悲しそうな顔を見るのは少し忍びなかったが、いかんせん、手を繋いだままで、ここに戻ってくることは出来ない。何をされるのか、分かったもんじゃないし……。

「昼ご飯…………、食べに行くんですよね? 」

ベンチからさっと立ち上がった杏先輩に、聞いてみた。杏先輩に倣うように、心愛や薫達も立って、皆集まってくる。

「うん、そうだよ」

「どこで、食べるんですか…………? 」

少なからず、このデパートでは無理だ。このデパートは、服やらを中心に売ってるみたいだし。

「……。どこで食べたい…………? 」

一瞬の間を置いて、杏先輩は聞き返してくる。

「決めてないんですか…………? 」

佳奈せ……、じゃなかった……、佳奈や他の皆に目をやってみても、杏先輩と似たような表情を浮かべている。

どうやら、皆してどこで食べるのかを忘れていたらしい。俺と悠樹が選んでる間、一体何をしていたのやら……。

「だ、大丈夫じゃないかな? 」

真弓が声をあげる。

「この辺りって色んなお店があるから、適当に歩いてたら、良いお店が見つかるよ……」

「そりゃそうですけど…………」

どこに行くのかが問題だ。

お金の心配がある。俺の場合は、今からの昼ご飯でしかお金を使わないわけだが、他の皆は水着を買うわけだからそうはいかない。

四千円くらいから六千円くらいまで。ここまでに俺が選んだ四着の水着は、これくらいの値段だった。

まぁ、これが高いのか安いのかは分からないけど。

「じゃ、探しに行こう。昼ご飯を食べる場所を」

「そうですね」

昼時だし、時間を食っていたら、良い店が人がいっぱいで入れないなんてことがあるかもしれない。

出来るだけ、それは避けたい。食べ終わった後も水着を選ぶわけだから。

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