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ラスティア群像劇~第1章~  作者: niseimo38
第1章~そこで暮らす者たち~

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023、昼下がりの揺らぎ

AI制作

— 最初に気づいたのは、守られる側だった —


昼下がりの浜辺は、穏やかだった。


大人たちは作業に散り、海は青く、風は柔らかい。

だからこそ、その違和感は“遊びの延長”みたいに始まった。


「ここ、昨日こんなのあった?」


朱里が足を止める。


時雨は木の枝を振り回していたが、つられて覗き込んだ。


砂浜の端、岩場に近い場所。

空気が、少しだけ揺れている。


熱でゆらぐ空気に似ている。

でも違う。


向こう側の景色が、ほんのわずかに歪んで見える。


「水の上みたい」


時雨が近づこうとする。


「だめ」


朱里が袖を掴んだ。


彼女は“おませ”だった。

意味はわからなくても、「これは遊びじゃない」と感じ取っていた。


「見ちゃだめなやつかも」


でも、好奇心は止まらない。


時雨は小石を拾って投げた。


石は歪みに触れた瞬間、

音もなく消えた。


二人の時間が止まる。


「……え?」


次の瞬間。


ふっと、冷たい風が吹いた。


さっきまで夏の匂いだったのに、

一瞬だけ、知らない場所の空気が混じる。


乾いた土の匂い。

鉄みたいな匂い。


そして。


歪みの中で、何かが“動いた”。


人影。


でも形が定まらない。

水面の向こうに立つ誰かのように、揺らいでいる。


「……帰ろう」


朱里の声は小さい。


時雨は、初めて遊びの顔をやめた。


二人は走る。


村へ。


砂を蹴って、息を切らして、転びそうになりながら。


その頃。


源三郎は巡回の途中、足を止めていた。


潮の音に混じって、

わずかに聞こえる“別の風”の音。


同じ異変に、違う場所で気づいている。


村はまだ、穏やかだ。


洗濯物が揺れ、干し魚が並び、煙が上がる。


だがその外側で、

世界の縁が、わずかにめくれ始めていた。


そして最初にそれを見たのは、

まだ剣も持たない、守られるはずの子どもたちだった。

子どもたちが異変を見つけましたね。さて、彼らはどうするかな?

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