203、愛染の罪
AI作成、セリフ筆者、加筆修正筆者
紅孩公国の街中、細い路地を抜けると、くれはの小さな住まいの前にたどり着いた。
レインとニーチェは互いに視線を交わし、緊張を押し殺しながら扉をノックする。
「はい、みんな。これが今日のご飯だよ」
中から元気な声が響く。子どもたちの歓声も混ざる。
「わーい、ありがとう! くれは姉ちゃんのおにぎり大好き!」
「私も! このおにぎり、いつも塩が振ってあるんだもん!」
「しかも大きいんだよな。両手で持っても足りないんだよな」
くれはは微笑む。
「ウフフ、みんな大喜びしちゃって。さて、と」
子どもたちが去ったあと、彼女の表情は瞬時に切り替わった。
「で? わざわざこんなところまで押しかけてきて、何の用?」
その声には明確な警戒と敵意が混ざっている。
レインは少し躊躇しながらも言った。
「愛染家の人であってる?」
くれはは無言でその名を振り払うように首を横に振る。
「……その名は当に捨てたわ」
ニーチェは淡々と確認する。
「否定はしないんですね」
くれはの視線は二人を射抜くようだ。
「愛染に何の用?」
その声が一瞬落ちる。レインは慎重に言葉を選ぶ。
「縫界衛士を殺したって本当?」
レインも声を低くして尋ねる。
くれは「……」
くれはは測るようにレインの目を射抜く。
ニーチェは歴史の資料を手元に示す。
「三代目縫界衛士アテラス。記録では百年前に老衰で死んだことになっています」
レイン「でも調べてみると、死んだ年、月、日に紅孩公国を訪れて裂け目と対峙している」
くれはの顔は強張る。彼らへの警戒心が津波のごとく押し寄せる。
こいつらは危険だ。
「……どこで調べた?」
その声は厳しく、冷たく響く。
レインはにっこりと微笑む。
「企業秘密」
ニーチェ「裂け目が起きた時、修復師代理の愛染吾郎が修復に当たっていました」
くれは「……」
そう。あっている。
ニーチェ「そして、裂け目が収まると、そこには五郎だけが立っていました」 くれは「……」
そう。それもあっている。
ニーチェ「では、アテラスはどこに行きました?」
それはダメ。触れてはいけない話題。
くれは「……ここであなたたちを殺したら、うやむやにできるかしら?」
ニーチェ「全部音声を記録しているので、間違いなく証拠が伝わりますね」
くれはは沈黙する。
退路を塞がれた。どうする。
レイン「信じて大丈夫」
信じる? 何を?
レイン「あなたは、耐え抜いた」
……。そういうことか。
くれは「……分かったわ。話す。だから、これ以上詮索はしないで」
レインは頷く。
くれは「公国歴1898年9月11日、たしかにアテラス様と私の先祖、吾郎は裂け目の修復にあたっていたわ。でも、吾郎は失敗し、二人は向こう側の世界に行った。そこはマナが枯れ果てた世界。鉄と砂が支配する世界。二人は数日間さまよい、ようやく私たちのいた世界への繋がりを見つけた。そこで吾郎は自分だけ助かるためにアテラス様を殺してマナを奪い、裂け目を意図的に発生させてこちら側へ戻ってきた。そしてアテラス様から奪ったマナを使い修復した」
くれはの目は冷たく、しかし震えている。怒り、悲しみ、後悔、そして絶望——それらが渦巻き、彼女を押し潰しそうだった。
「ねえ、あなたたちは、私を糾弾しに来たの?」
レインの声は柔らかく、しかし揺るがない。
「違う。救いに来た」
くれははしばらく沈黙した後、ゆっくりと頷く。
ニーチェは静かに資料を整理し、レインはそっと頷く。
くれはの心は、怒りと警戒に縛られていたが、今、ほんのわずかに希望の光を感じていた。
(私を信じて、未来を任せるのか…? それなら、やってみせるしかない…)
「……弟が賛同しなかったら、その時は国を挙げてあなたたちを敵と認定するわ」
レインは力強く頷いた。
「肝に銘じる」
くれはは深く息を吐き、視線を街の方へ向ける。
「……さっさと行きなさい」
その背中に、過去の傷と未来への覚悟が、静かに刻まれていた。
紅孩公国最大の闇、世界の救済者の片翼「縫界衛士」殺害事件。
レインはこの情報をハウトから聞いています。スキアが訓練してる裏でハウトが話しました。
ハウトはかつて修復師を要していた公国の姿を知っていて、また、それが当たり前になる日を願っています。そうすれば、白雪様は大手を振るって公国を救うことができるから。
だから、ハウトは白雪以上にスキアの理想に賛同しています。




