197、修復師としての覚悟を知る者
AI作成、セリフ筆者
謁見の間の扉の前で、スキアは立ち尽くしていた。何も言い返せなかった。それが何より悔しかった。
「スキア様。あまり思い詰めすぎないでください」
ニーチェの声が、かすかに背中を押す。
「でも、なんであそこまで怒ったんだろうな……地域限定修復師。すごくいい案だと思うんだが」
サンも首を傾げる。
「なんか、悪いな。こんなことになっちまって」
ディアーが苦笑する。
「ディアーは悪くない。私たちの責任よ」
レインが静かに言う。
「みんな……何が足りないと思う?」
スキアは問いかける。
「それは……」
ニーチェが答えかけるが、言葉は続かない。
「分からない……」
サンも首を振る。
「ごめん……」
重い沈黙が続く。
その時、唐突に声が響いた。
「なんぞいやに辛気臭いなあ」
スキアが顔を上げると、そこには肌の白い青髪の女性が立っていた。
「何か悩み事かえ? わしが聞いてやろうじゃないか」
一同が一斉に彼女を見る。
「自己紹介がまだじゃな。わしは寒空白雪、雪山に住む雪女だ」
スキアは少し戸惑いながらも、静かに答えた。
「ここではなんですし、一度外に出ましょう……」
白雪は腕を組み、鋭い目でスキアたちを見渡す。
「さて、そなたたちはなぜあんな辛気臭くなっておったのだ?」
スキアは口を開き、レン嬢との謁見で自分の理想を否定されたことを打ち明けた。
白雪は静かに頷いた。
「なるほどのう。たしかにあ奴の言うことも一理あるやもしれんな。だがな、それは外から見た現場を知る者の意見じゃ。本当に現場に立っている者は、すでに皆覚悟を決めておる」
「え?」
スキアは目を見開く。
「よう考えてみい。そのような危険があるのを承知で立つ者が、覚悟が決まってないと思うか?」
「あ……なるほど!」
スキアの中で光が走った。
「覚悟を決めた者まで見抜くのは難しい。あ奴は弱きものを見るのは得意じゃが、覚悟を決めた者までは見ておらん。お主が掲げる修復師たちが、覚悟を持たずに任務に当たるとは到底思えん」
「つまり、実際に修復師になる人たちに覚悟を得る仕組みを作れば……!」
スキアの声に力が戻る。
「フフ、いい線行っておるの。だがそれだけじゃダメじゃ。まずはそなた自身が覚悟を持たねばならん。どうじゃ? 体験してみたいかえ?」
「私が、覚悟を得る……。お願いします。体験したいです」
スキアは力強く答えた。
「では少々待て。ハウト! おるか?」
「はい、白雪様。ここに」
「今からそこの料理人を除いた四人を雪山の洞窟へ連れてくぞ」
「ん? 俺、除外?」
ディアーが不満げに声を上げる。
「そなたはちと未熟過ぎじゃ。帰ってゆっくり過ごしんしゃい」
「……あ、ああ」
「では、転移の術を使うぞ」
ハウトが手を翳す。
「うむ、頼んだ」
白雪の声が雪山の静けさに響いた。
完全に詰んだかと思ったところですさまじい助っ人の登場です。
白雪、妖狐、連狼は旧知の仲で、互いに道が分かれても強く結ばれています。
それが今回の話に繋がっています。




