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ラスティア群像劇~第1章~  作者: niseimo38
第3章~若き天才たちと支える者~

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191/206

191、貸し切り状態の夕食

AI作成、セリフ筆者

スキアは地図を手に軽く微笑む。

「レイン、無事地図を買えたようだな」

「サンのおかげです」

「ほう。サン、よくやった」

「ありがとうございます、スキア様」


ニーチェも微笑む。

「サンもだいぶ情報の集め方が上手くなってきましたね」

「でも、みんなに比べればまだまだですよ」とサンは謙遜する。


レインはお腹を押さえながら言った。

「それより、お腹空いた」

「それでしたら、この通りの先に『君生飯店』がありますよ。みんなで行きませんか?」

「いいですねえ。私もそこは目をつけていました」

「では、そこに行くとしよう」とスキアは決める。


店内は夕陽の光が格子窓から差し込み、木の香りと香辛料の匂いが混ざる温かい空間。

「いらっしゃいませ」と笑顔の店員フリジットが迎える。


スキアが人数を告げる。

「4名だ」

「かしこまりました。あちらのお席へどうぞ」


レインは匂いを嗅ぎ、眉を上げる。

「変わった匂いですね」

「当店では独自の香辛料を使っていますので、他店とは違う香りです」とフリジットが説明。


サンはメニューを指さして決める。

「あ、俺この回鍋肉っての頼みたい」

ニーチェは静かに目を細めた。

「私は棒棒鶏が気になりますね」

スキアはじっとメニューを見る。

「私は麻婆豆腐が気になるな」

レインは迷わず答える。

「杏仁豆腐一択」


フリジットは素早くメモを取り、厨房に向かう。

「回鍋肉に棒棒鶏、麻婆豆腐に杏仁豆腐ですね。他にご注文は?」

「今のところ大丈夫です」


厨房からディアーが元気よく声をかける。

「オーダー了解!」


スキアは店内を見渡す。

「ここは空いてていいな」

「珍しく今日は空いてますね。普段はもう少し繁盛してるんです」とフリジット。

サンも頷く。

「スキア様、本当に珍しいですよ。ここ人気店ですから」

「そうなのか」とスキア。


ニーチェは少し得意げに話す。

「なんでも最近入った調理師が、この店の味を数段階上げたそうな」

「何それ、すごい」とレインも驚く。

「それだけじゃないですよ、お嬢。その調理師、宮廷料理人を蹴ってこの店に来たらしいんですよ」とサン。

スキアは微かに目を細め、感心する。

「それはかなりの腕前のシェフだな」


ディアーが厨房から運ぶ皿を持ち上げる。

「フリジット! 運ぶの手伝ってくれ」

「はーい! またサービスですか?」

「在庫処理しないといけないんだ。今日の売上悪いからな」

「あー、じゃあしょうがないですね。メイン4品は私が持っていくので、サービスはディアーが運んで」

「あいよ」


フリジットが笑顔でテーブルに並べる。

「お待たせしました。こちら回鍋肉、棒棒鶏、麻婆豆腐、杏仁豆腐になります」


ディアーがさらに小皿を添える。

「あとは俺からのサービスだ。非売品の特製餃子を2人前だ」

「いいんですか?」とスキアが驚きつつも微笑む。


テーブルに料理が揃い、港町の夕陽を背景に、香辛料の香りとともに静かな賑わいが広がる。

スキアたちは互いの顔を見合わせ、小さな笑みを交わした。

「さて、いただくとしよう」とスキア。


皿を口元に運ぶや否や、サンの目が輝いた。

「やば! めっちゃ美味い!」


ニーチェも静かに頷き、目を細める。

「ほう! これは美味しい!」


スキアは一口食べ、思わず微笑む。

「この辛さでこの旨味! 思わず笑みがこぼれてしまう」


レインも笑顔で箸を運ぶ。

「めっちゃ美味い」


ディアーは誇らしげに説明する。

「回鍋肉はいつもより少し肉を固めに仕上げてある。そこの方は歯ごたえがある方が良さそうと思ったんでね。棒棒鶏は王道の味付けだ。麻婆豆腐は辛さ控えめにして、初めてでも食べやすくしてみた。杏仁豆腐は徹底的に甘く仕上げたぞ」


ニーチェは感嘆の声を漏らす。

「なんと、私たちの好みに合わせてくださったんですか?」


ディアーは腕を組んで誇らしげに笑う。

「空いてたから少し観察させてもらってたんでね。んで、特製餃子はニンニクやニラがない代わりに、キャベツと刻んだメンマを入れてある。シャキッとした食感がもちもちの生地と合わさってるぞ」


レインが一口かじり、目を細める。

「ホントだ、外はもちっと、中はシャキシャキ」


サンも勢いよく口に運ぶ。

「餃子もめっちゃ美味い!」


スキアは驚きと感謝を込めて尋ねる。

「この餃子は本当にサービスでいいんですか?」


ディアーは軽く肩をすくめる。

「あまりもんで作った賄い料理だ。金とる方が気が引けるね」


フリジットも笑いながら付け加える。

「この時間になると在庫調整って言っていつもサービス出すんですよ、まったく」


ニーチェは丁寧に頭を下げる。

「お心遣い、感謝いたします」


ディアーはニヤリと笑う。

「その代わり、店の宣伝よろしくな。あんたら、旅人だろ? 紅孩公国と言えば君生飯店、て広めてくれよ」


スキアは軽く微笑む。

「ちゃっかりしてますね。でもこれだけ美味しいなら宣伝したくなりますね」


ディアーは得意げに頷く。

「へへ、ありがとな」


サンは満腹そうに背もたれに寄りかかる。

「ふい~、食った食った」


レインも満足げに微笑む。

「満足」


ニーチェが財布を取り出す。

「お会計をお願いします」


フリジットが手早く伝票を確認する。

「はーい。全部で38ELになります。40ELお預かりします。少々お待ちください」


スキアは店を見回しながら微笑む。

「また来ような」

「うん」とレインも頷く。


フリジットは笑顔で小銭を返す。

「お待たせしました。2ELのお返しです」


ニーチェは丁寧に頭を下げる。

「とても美味しかったです」


サンは元気よく手を振る。

「また来ますね」


フリジットは明るく返す。

「ありがとうございました」

ディアーも元気よく声をかける。

「またのご来店、お待ちしております」


港町の夕陽が店内に差し込み、窓越しに揺れる波の光を眺めながら、スキアたちは充実したひとときを味わった。香辛料の香りと活気ある会話が、紅孩公国での滞在の良いスタートを彩っていた。


かつて就職したディアーさんはここでしっかりと働いています。

ちなみに賄いを作る店のしきたりは料理長が考案したもので、新鮮な野菜を使い切る策として機能しています。この時間に来るとちょっとサービスしてもらえるのが嬉しいですね。

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