190、公国滞在の準備
AI作成、セリフ筆者
ナポルが舷側から声をかける。
「スキアさん、着きましたよ。ここが『紅孩公国』ですぜ」
スキアは静かに頷く。
「ありがとう」
「今回はどれくらい滞在するんで?」
「情報収集次第だが、1カ月を想定している」
「はいよ。じゃあ俺たちは船で過ごしながら国を回ってますぜ」
「ああ」
ニーチェがポケットから取り出した小さな端末をナポルに差し出す。
「ナポルさん、これをどうぞ」
「お、ケータイか。ニーチェさんも持ってるのかい?」
「ええ。番号も登録済みですので、出立数日前に連絡するようにしますね」
「助かる。買い出しのタイミングが分かるからな」
港の波打ち際から、子どもたちの笑い声や商人の呼び声が響く。
レインが屋根の上を見上げながら呟いた。
「不思議な建物がいっぱい」
サンは通りを指差す。
「お嬢、こっちに地図屋があるみたいですよ。寄っていきましょう」
スキアは手早く判断する。
「レインとサンは地図屋に行ってくれるか? 私とニーチェは宿を探してくる」
そのとき、街の屋根の上から、女性がひらりと宙を舞いながら降りてきた。
「とう! シュタ! ようこそ! 紅孩公国へ!」
手には二つのチャクラムを持ち、屋根の縁で軽やかに跳ねながら宙を回る。
くれはは屋根の上で一回転し、手に持ったチャクラムを交差させるように投げ、再び受け取る。
一瞬、港町の人々が足を止め、子どもたちの歓声が上がる。
「あなたは?」
「私はくれは! ところでお兄さん方、宿をお探しですか?」
「ああ」
「では、おススメの宿屋があるのでご案内しましょう!」
スキアはニーチェに視線を向ける。
「ニーチェ、どうする?」
「問題ないと思います。彼女からはよこしまなオーラは感じません。国をよく知る者と推察できるので、下手に私たちで探すより安全な宿を提供してくれるでしょう」
くれはは得意げにチャクラムを両手で回しながら、軽やかに床に着地する。
「お、そこの渋いお爺さんは分かってますねえ。公国の情報と言えば、私にお任せあれ」
「では、案内を頼む」
「は~い♪」
一方、地図屋に到着したレインとサンは店内を見渡す。
「あ、世界地図ならこれなんてどうです?」
「却下。それは具体的な地名が一切書いてない」
「こっちのはどうです?」
「それもダメ。高低差が一切分からない」
「へえ、いろんな視点があるんですね。じゃあ、あの隅っこのなんてどうです?」
「あ、それまだ調べてない」
「取ってきますよ」
「お願い」
サンが手に取った地図を差し出すと、レインは笑顔で受け取る。
「ありがとう。……サン、あなた、良く見つけたわね。褒めてあげる」
「そんな、お嬢からお褒めの言葉なんて。でも、嬉しいんで全力で喜びます」
「フッフッフッ、愛い奴め」
「そんなに褒めないでくださいよ。照れちゃいます」
二人は地図を購入し、港町の雑踏を抜け、宿を探すスキアたちのもとへ戻っていった。
「それじゃ、兄さんたちに合流しましょう」
「はい!」
今回から紅孩公国編のスタートです。くれはさんの案内で宿へと向かうスキアとニーチェ。
レインとサンは地図を購入し、それをもとにスキアたちと合流します。
世界地図も無事購入し、今後彼らの旅はより精度を上げて実行されるでしょう。




