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ラスティア群像劇~第1章~  作者: niseimo38
第3章~若き天才たちと支える者~

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173/206

173、どんなことにも全力投球

AI作成、セリフ筆者

訓練の一連が終わり、ルエンが声を上げる。

「休憩!」


兵士たちは談笑を始め、日常の空気が訓練場に戻る。

スキアは剣を手に、静かに立って手応えを確かめていた。


そのとき、若い兵士と少し年長の兵士がスキアに近づく。

「よう、スキアさん。ずいぶんな活躍じゃないか」と若い兵士。

「ありがとうございます」とスキアは微笑むように答える。


年長の兵士が挑発気味に続ける。

「でも、ここでは先輩の言うことを聞かないとなあ?」


スキアは剣を軽く握り直し、淡々と答える。

「はい」


若い兵士がにやにやと提案する。

「じゃあ……三回回ってワンッて言ってみな」


兵士二人はその反応を期待して肩を寄せ合う。

スキアは一瞬微笑み、静かに構えると、次の瞬間、場に信じられない光景が生まれた。


まるで空中で舞うように、トリプルアクセルを完璧に決める。

そして――


「わおおおおおおん!」


すさまじく通る遠吠えが訓練場に響き渡る。

兵士たちは口を開けたまま、驚きのあまり言葉を失った。


スキアは剣を軽く下ろすと、静かに言った。

「やりました。では、私からも一つお願いがあります」


年長の兵士が怯え気味に訊ねる。

「な、なんだよ?」


「私に礼儀作法を教えてください。きっと、皆さんと仲良くなるのに必要だと思います」


兵士二人は顔を見合わせ、しばし沈黙。

若い兵士が頭をかきながら言った。

「えっと……ごめんな、スキア。俺たちじゃ礼儀は教えられない」


年長の兵士も続ける。

「ごめん、あまりの才に嫉妬してしまった。俺たちの方が礼儀を学ばないとな」


スキアは静かに頷く。

「いえ。では、誰に教われば良いでしょうか?」


二人は訓練場の端に目を向ける。

「そこでルエンと談笑している女兵士、レアルさんにお願いするといい」

「そうだ。あの人の礼儀作法は王国でも認められた本物だ」


スキアは感謝の微笑みを浮かべた。

「ありがとうございます」


兵士たちは思わず小さくため息をつき、肩を落とした。

だが、その目は――どこか誇らしげに、そしてわずかに嬉しそうに光っていた。


スキアは兵士たちが何か良からぬことを考えているのは見抜いています。その上で、全力で応える。

そこには怒りも許しもなく、ただ純粋に「学ぶ」ため。

だからでしょうか。最後に、絡んだ兵士さんの心も動かしてしまうのは。

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