125、「修羅」からの来訪者
セリフ筆者、ト書きAI作成
翌日早朝、チェルシーはナスティア村の人々と共に村を歩いていた。柔らかな朝の光の下、静かな村に不意に異質な気配が漂う。
時空のゆがみが空間を震わせ、突如として四人の魔族が姿を現した。
「……いないな」
低く落ち着いた声が響く。槍を携えた女、エレンだ。
「何者だ!?」
鋭い視線を向けるのは格闘家のイール。その目には、相手の戦力を即座に見抜く力が宿っていた。
「んー、見た感じ、『修羅』の人じゃないねえ。どうする、エレン? 殺っちゃう?」
余裕の笑みを絶やさないワットが斧を片手に肩越しに言う。
「ワットがやらなくてもダイジョーブだよ。私が一人で何とかするよ」
天真爛漫な笑みとともに銃を構えるスゥ。
「おいおい、油断するなよ? 窮鼠猫を嚙むって言うくらいだからな」
槍を持ち、師を慕うニーナが小さく警告する。
イールの目が一瞬、村人たちを見渡す。
「……まずいな」
彼女には分かっていた。今この村にいて、彼らに立ち向かえる者はいない。
「ん? これは……」
エレンの視線がチェルシーに向けられ、微かに笑みが浮かぶ。
「どうした、エレン?」
ワットが肩越しに訊ねる。
「……見つけた」
チェルシーは瞬時に状況を把握し、人形を背負い直す。即座に攻撃態勢を取ろうとする。
「そこの人形使い。そんな『オモチャ』を使わないで、本気で私と相対してほしい」
エレンの声に、チェルシーは驚いた。旅の途中で初めて、「人形を操ることが本気じゃない」と読まれた瞬間だった。
人形を背中に戻し、チェルシーは問いかける。
「あなた、名前は?」
「エレン・グランツ。あなたは?」
「チェルシー。その気配……『修羅』の国の人ね?」
「ちょっと違うな。修羅の国に通う者だ。ワット、スゥ、ニーナ。手出しは無用だ」
「オーケイ」ワット
「リョーカーイ」スゥ
「あいよ」ニーナ
「チェルシー。私との、お相手を願おう」
エレンの槍が空気を切る。
「その前に、住民を戦闘外へと案内してからだ」
チェルシーは冷静に答える。
「いいだろう。本気でやり合うのに、余計なちゃちゃはいらないからな」
エレンは右手に槍を構え、静かに身を沈める。
「状況は分かった。避難誘導は私がします」
イールが村人たちに目を走らせる。
「助かる」
チェルシーは頷き、呼吸を整えた。
互いの間に緊張の空気が漂う。
エレンは右手の槍を体の後方に構え、チェルシーは右手を前に出し、掌を下に垂らす構えを取った——静かな戦いの前触れとして。
4人の来訪者は、この地では珍しい、戦いに明け暮れた人達です。
彼女たちの中では戦いが全てでした。この世界ではどのようになっていくのでしょうか?




