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ラスティア群像劇~第1章~  作者: niseimo38
第2章~旅人チェルシー~

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118/206

118、動き出す歯車

AI作成。セリフ筆者。

夏美「おはよう、お姉ちゃん。あれ、この子随分可愛くなってるね」


朝の光の中、PC04は静かに立っている。

髪のフィラメントが柔らかく揺れ、昨日よりもずっと“人”に近い。


春奈「おはよう夏美。今のところ順調に動いている」


夏美「それで、名前は何になったの?」


春奈「それがいくつか候補を決めているんだが、まだ決めかねてね……と」


ふらり、と春奈の身体が揺れる。


夏美「あーもう! 今日で何日目? いい加減寝ないとだめだよ」


春奈「まだ4徹だ。大丈夫。それより、夏美からも何か話しかけてくれないか?」


夏美「4徹は大丈夫じゃない、けど……とりあえず私も何か話しかけようかな。そうねえ。PC03。私は夏美。春奈の妹の夏美よ」


PC04の瞳が微かに明滅する。


PC04「識別ナンバーが変更されています。現在の識別番号はPC04です。あなたの名前は『夏美』ですね。メモリ更新。夏美様、ご命令を」


夏美「様はいらないわよ。夏美って呼んでね」


一瞬の処理音。


PC04「了解しました、夏美『さん』」


春奈「……ん?」


チェルシー「どうしました?」


春奈はゆっくりとPC04を見る。


春奈「敬称修正は指示していない」


チェルシー「え?」


春奈「敬称の最適化アルゴリズムは搭載していないはずだ。呼称はそのまま出力される設計だ」


夏美「え、じゃあ今の“さん”って……?」


PC04は静かに立っている。


PC04「発話ログ確認。“様”は距離が遠いと判断。入力データ“様はいらない”。距離修正。最適値“さん”を選択」


春奈「……最適値?」


チェルシーの目が、細くなる。


チェルシー「距離、ですか」


PC04「夏美との関係性データ不足。暫定処理。親和度推定中。未だ解析中」


研究室に、静かな沈黙が落ちる。


春奈の喉が、かすかに鳴る。


それは命令ではない。

単純な置換処理でもない。


“距離が遠いと判断”。


“最適値”。


そこには――

0と1の間が、あった。


夏美「……ねえ、お姉ちゃん」


春奈は、PC04を見つめたまま、答えない。


PC04「次の命令を」


だがその声は、昨日よりほんの少しだけ、

硬さが取れているように聞こえた。


チェルシーは小さく呟く。


チェルシー「フォルダ“ココロ”。もう、開いているのかもしれませんね」


春奈の指先が震える。


理論は完璧。

設計も成功。


だが今起きた現象は――


計算外。


そして。


PC04の内部ログには、こう残っている。


敬称選択処理:未だ解析中

様でも、呼び捨てでもなく、「さん」。これの意味するところは?

事態は思ったより早く動きそうですね。

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