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ああ、そうだね!『ズベ公』と呼ばれたい!

作者: 黒楓

今日は金曜 女のドラマシリーズ です(^^;)

 窓から差し込む朝の陽ざしの中、


 私は、部屋の中のつっぽり棒に引っ掛けてある水色の折り畳み角ハンガーから下着を外してる。


 両肩にピンチ跡が付いた白シンプルなタンクトップは首回りが完全によれてダボダボだ。


 スカートレスパンツ派の功罪か…ベージュ色のショーツは布に毛玉ができ、クロッチも痛んできている。


 もし、私が“いかがわしい覆面ウーマン”として、このショーツを頭からズッポリ被ってみても…『視野の確保が出来てしまうのでは』思うくらいに生地も薄くなってしまっている。


 試しに()()()のスウェットの上から履いてみた。


 やっぱりスウェットのグレーが透けて見える。


 ()()()()()とは縁遠い立ち位置の私の持ち物達…



 私の中の自虐心が悪戯っ子の様に頭をもたげる。


『この子達の最後を“魅せる下着”として終わらせてあげよう』


 ここ2、3日の寒波で……目覚めの部屋は更に冷たい。


 エアコンのスイッチを入れ、ガラガラと唸り出す音を聞いてから……お寝間を全部脱ぎ散らかして、このショーツを履き、素肌の上に直接タンクトップを被る。


 髪も解いて両肩に這わせ仕上げてから姿見の布をたくし上げ、この身を映す。


 いやいやこれじゃ囚人写真だろう……


 スツールを引き寄せ片足をのっけてポーズを取って見る。


 うん! まあまあな透け具合だ。


 今度はそのまま上半身を傾けて品を作ってみる。


 しかし、何の効用もない。


 首元に指を掛け、グイっと引っ張ってみたが……


 あまりにも“平坦”で“乏しい”私のからだは


 セクシーのセの字も出せないようだ。


 そうなると透けるだけのモノは

 単に汚いだけで


 醜悪さだけが鼻に突く!


 やれやれ!

 綺麗になりたいなんて

 望んじゃいないけどさ……


 ああ、そうだね!


『ズベ公』と

 呼ばれたい!


とまあ、爛れたお話でございました。



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