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勇者失格宣告~魔王と静かに暮らしたい  作者: ぽとりひょん
第3章 ヴァルハラ王国侵攻
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第18話 謎の呪文

 ロックとリースは、タダツグとセリアをリースの食卓へ招待する。ロックがタダツグとセリアに言う。

 「今日は、君たちとゆっくり食事をしようと思って誘ったんだよ。」「ありがたいのですが、国の運営に忙しいのです。あまり、時間はとれませんよ。」

 「食事だけだよ。それにタダツグには特別の料理だよ。」「それは楽しみです。」

そこにオムライスが運ばれてくる。タダツグが目を見張る。

 「これはオムライスですか。」「そうだよ。」

リースがロックのオムライスにハートマークを描き、謎の呪文を唱える「美味しくなーれ、萌え萌えキュン」、ロックのハートが撃ち抜かれる。

 「リース、最高だよ。」「そうか、良かったなお前様。」

タダツグがうらやましそうに見ている。セリアがタダツグの袖を引っ張って言う。

 「タダツグもして欲しいの?」「えっ、してくれたらうれしいかな。」

 「タダツグが喜ぶなら頑張ってやってみるね。」「う、うん」

セリアはタダツグのオムライスにハートマークを描くと呪文を唱える「美味しくなーれ、萌え萌えキュン」、タダツグは赤くなって思う。かわいい。

 ロックとタダツグは涙を流しながらオムライスを食べる。セリアは男は単純だと思いながらオムライスを口にする。そして、驚くこれだけおいしい料理は覚えが無かった。

 「美味しいわ。」「そうでしょ。ロックやタダツグの世界の料理を再現したのよ。」

 「リース、何を考えているの。」「私はロックが喜ぶから料理を再現しているのよ。食後の菓子パンも期待していいわよ。」

 「菓子パン?」「食べればわかるわ。」

オムライスを食べた後、ふわふわの白パンが出てくる。タダツグが1つ手に取って口にする。

 「これあんパンだ。懐かしいな。」

セリアも手に取って口にする。するとパンの中からカスタードクリームが出てくる。

 「パンの中にクリームが入っているわ。」「それはクリームパンよ。」

 「リース、私に言うことがあるのでしょ。」「あなたたちと仲良くしたいこともあるけど、ゼーテ商会ヴァルハラ支店に顔を出してお茶を飲んでほしいの。」

 「私にメリットはあるのかしら。」「あなたのドレスを全てゼーテ商会ヴァルハラ支店で作るわ、無料よ。それに来る客は貴族や富裕層だから顔をつなぐことが出来るわよ。」

 「良い条件だわ。時間のある時は顔を出すわ。」「ありがとう。これでバシュラール魔王国に帰ることが出来るわ。」

 「そう、国政に専念できるわ。」

セリアは城を追放された時の恨み言の1つでも機会があればいうつもりだったがリースが前を見て進んでいるところを見て気が変わる。

 後日、タダツグはトウヤたちを連れて、リースの食卓を訪れる。こうして、リースの食卓は召喚者たちの行きつけの店になる。


 ロックとリースはディートハルトたちとバシュラール魔王国に帰国する。王都に入ると民衆は歓声を上げて出迎える。ヴァルハラ王国との戦闘はヴァルハラ王国だけでなく国内にも軍の力を見せつけていた。

 戦いの後、貴族の中で魔王ロックに反発していた者はなりを潜める。そして、他の国々の警戒心を(あお)ることになる。

 宰相カールはこの機会を利用して国内の平定に力を注ぐ、内務大臣のエッカルトが着々と仕事をこなしていく。

 エッカルトはカールと財務大臣の中西に話をする。

 「そろそろ、国民の税を3割に下げてはどうでしょうか。」「私は構わないが、中西殿はどう思われますか。」

 「ヴァルハラ王国との戦いで国庫から金を使いましたがヴァルハラ王国からの賠償金でおつりがくるほどです。国民の税を3割にしても国は大丈夫でしょうが・・・」

 「何か問題がありますか。」「貴族たちは3割の税だと苦しくなると思います。」

エッカルトが提案する。

 「国の直轄地と自治区のタリンだけを3割にしてはどうでしょうか。」「タリンの税は2割です。国の直轄地を3割にすると貴族の領地と不公平感が出ます。」

 「コシニアの領主は税を3割にしています。貴族も税を下げる努力をするべきです。」「ならば、貴族には税3割を努力目標として示しましょう。」

カールがまとめる。

 「国の税は3割、貴族は3割を目標とする。期限は3年でどうだろう。」「それなら、良いと思います。」

エッカルトが答え、中西は頭を抱える。

 「貴族の悲鳴が聞こえてきそうだ。」「中西殿は貴族の味方ですかな。」

 「貴族の嘆願を聞いて答えを出すのは私ですよ。」「それは済まなかった。」

カールが謝り、エッカルトが中西をなだめる。

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