表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者失格宣告~魔王と静かに暮らしたい  作者: ぽとりひょん
第3章 ヴァルハラ王国侵攻
53/118

第1話 ツェーザルとエリー

 アデリナは2人の部下ツェーザルとエリーの面倒を見ることになる。ツェーザルは20歳代前半の青年でエリーは10歳代後半の少女だ。アデリナはツェーザルに質問する。

 「以前は何をしていましたか。得意の魔法も教えてください。」「私は冒険者をしていました。ウインドカッターを無詠唱で魔法の杖もなしで使えるのですが他の魔法を使えません。」

 「よく冒険者を出来ましたね。」「パーティーの仲間は、他の魔法も使えるようになると考えて仲間に入れてくれたのですがウインドカッターだけなので追放されて行き場を無くしていました。」

アデリナはツェーザルのポンコツぶりにため息をつく。次にエリーに質問する。

 「まだ、16歳位に見えますけど。実戦の経験はありますか。」「私は、炎の魔法が使えるので冒険者になるために王都に出てきました。たまたま募集していたので採用試験を受けたのです。」

エリーに至っては完全な素人だ。アデリナは頭痛を感じる。とにかく実力を見るため城の中庭に移動する。

 「ツェーザル、ウインドカッターをやってみてください。」「はい。」

ツェーザルは返事と同時に風の刃を6つ飛ばす。アデリナは無詠唱でウインドカッターを無数に飛ばす。城の壁が傷だらけになる。

 「ウインドカッターをこのくらい使えるように訓練しなさい。」「はい、頑張ります。」

次にエリーに指示する。

 「ファイヤーボールを撃ってみてください。」「はい。」

エリーは魔法の杖を使わずに無詠唱でファイヤーボールを飛ばす。それも発現速度が速い。

 「魔法の詠唱はどうしたのですか。」「私は詠唱を知りません。なぜかイメージ通りに出来てしまうのです。」

アデリナはウォーターボールを撃って見せる。

 「この真似をしてください。」「分かりました。」

エリーは、またしても無詠唱でウォーターボールを撃つ。エリーは素人だが魔法の天才だった。

 3人は夕食後、ロックと共にパイロウスに魔法を教えてもらう。ツェーザルとエリーは魔王ロックと一緒なので緊張する。パイロウスは言う。

 「昨日に引き続いてファイヤーボールを訓練する。さあ、集中して炎の塊をイメージするんだ。」「はい。」

ロックは集中してファイヤーボールを作りだすがすぐに崩れて消えてしまう。アデリナはそれを見て「パイロウスは苦労するだろうな」と思う。

 ツェーザルは集中しているが炎が出ない。本当にウインドカッターしか使えないようだ。エリーは易々とファイヤーボールを作りだすがパイロウスが注意する。

 「集中力が足りないぞ。君のファイアウォールはもっと大きいはずだ。」「はい。」

エリーは集中してファイヤーボールを作りだすが、その度にパイロウスに注意される。

 夕食後の魔法の訓練は毎日続けられる。


 橋本がオルドビスの森の小屋から出て王城に来る。リースの剣が完成したのだ。橋本はリースに剣を渡しながら言う。

 「これまでで最高の業物(わざもの)が完成しました。確認してください。」「ええ、見せてもらいます。」

リースは剣を抜くと剣を2度、3度振って具合を確かめる。剣は手になじみ、長さも理想的である。

 「素晴らしい出来です。何かお礼をしたいのですが私にできることでありますか。」「カール様からこのまま城に残るように言われています。私は仕事をしたいです。」

 「分かりました。街に鍛冶場を作りましょう。これでどうですか。」「ありがとうございます。」

リースは城に近い空き物件を買い取り、フールとグラムに橋本と協力して鍛冶場を作るように指示する。フールとグラムの行動は早かった。小人たちはオルドビスの森の小屋から道具を運び出し。

 建物は2週間で改装されて鍛冶場になる。橋本はすぐに作業に取り掛かる。次に作るのはオーガの剣である。

 オーガは防具だけで武器を持たずに戦ってきたが、自分も剣術を覚えたいと橋本に自分用の剣を作ってもらえるように頼んでいたのだ。

 橋本はオーガのために長さ2メートルの剣を打ち作るが重すぎるので小人に協力してもらいながら作る。

 そして完成すると橋本は剣を大刃(おおば)と名付ける。大刃は長さ2メートル、重さ25キロの剣である。

 オーガは剣を受け取ると橋本に感謝する。そしてオーガはリースに頼み込んで剣術を教えてもらうことにする。

 リースは、剣術を教える代わりにロックの打ち込みの相手をしてもらうことにする。オーガは最初、ロックの強力な打ち込みによってボロボロになる。

 しかし、オーガは剣の才能があったのか、すぐに剣の型を覚えるとロックの打ち込みに対応するようになる。


 トウヤたちは、国王ベンヤミンに呼び出される。ベンヤミンは、トウヤたち勇者6人に命令する。

 「オルドビスの森へ向かうのだ。森を抜けたら、町や村を焼きながらバシュラール魔王国の城へ行き、魔王ロックを討ち取るのだ。」「魔王を討ち取りますが町や村を焼くことはできません。」

 「お前たちは言われた通りにすればよい。同時に軍を動かすから城は手薄になる。魔王ロックを討てるはずだ。」「分かりました。」

トウヤたちにはアンドレアスと近衛騎士50人がついて行くことになる。さらに神の使徒モロクが加わる。

 トウヤたちは、モロクが気配からただものでないことを察する。オルドビスの森の中で護衛の兵を始末する予定だがモロクが加わったことで予定に狂いが生じている。

 不安を抱えたままトウヤたちはオルドビスの森へ出発する。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ