第23話 トウヤたちの立場
トウヤたちは、目的のオグルを倒したのでダンジョンを出る。彼らは他の冒険者と違ってお金を稼ぐためにダンジョンの探索は行っていないため、獲物を持ち帰る必要はない。
冒険者ギルドに行くとアンドレアスが受付嬢に報告する。受付嬢が言う。
「あの子たちがホブゴブリン2匹とブラックスネーク、オグルを倒したのですね。」「そうだ。Sランクにしもいいだろ。」
「1人でならSランクに間違えありませんが・・・」「ダンジョンンの成果が必要なんだ。頼む。」
「あの子たちは勇者で冒険者ではありませんからいいでしょ。Sランクにします。」「ありがとう。」
トウヤたちは、何とが冒険者ランクがSになる。冒険者ギルドを出るとアンドレアスがトウヤたちに言う。
「急いで、王都に戻るぞ。」「休んでから出発しませんか。」
「そうしたいが、国王の命令には逆らえん。」「分かりました。すぐに用意します。」
トウヤたちは王都に戻る準備ができるとすぐにメジナを出発する。2泊して王都に戻るとすぐに国王のベンヤミンの呼び出しがある。
謁見の間にトウヤたち6人とアンドレアスが入って並ぶとベンヤミンが入って来る。トウヤたちとアンドレアスは片膝をついてうつむく。ベンヤミンが言う。
「勇者たちよ。メジナのダンジョンの成果はどうだった。」
トウヤが代表して答える。
「勇者6人、冒険者ランクSになりました。」「そうか。これもセベク様のおかげだ。」
「はい。セベク様に感謝しています。」「セベク様はオルドビスの森へ行くように仰せだ。すぐに旅立つように。」
「その前に他の仲間と会いたいと思います。お許しお願いします。」「セベク様が優先されます。」
アンドレアスが我慢できなくなって口をはさむ。
「恐れながら、勇者たちはダンジョンで死闘を繰り返してきました。褒美が会ってもよろしいかと思います。」「騎士の分際で何を言っている。」
「しかし・・・勇者たちには酷かと・・・」「黙れ、お前はオルドビスの森へついていけ。」
ベンヤミンは機嫌を損ねて立ち去る。アンドレアスは怒りを抑えるためにこぶしを握るが血が流れ出る。
トウヤたちは部屋に戻るとすぐにトウヤの部屋に集まる。
「みんな大丈夫かな。」「分からない。今は信じるしかない。」
「アンドレアスさん、かなり怒っていたね。」「私たちのことを思って怒ってくれたわ。優しい人よ。」
「僕たちが反発したらアンドレアスさんの立場が悪くなる。何とかの森におとなしく向かうとしよう。」「オルドビスの森よ。」
そこへアンドレアスが部屋に入って来る。
「オルドビスの森はバシュラール魔王国の領土になる。」「他国に行くのですか。」
「ヴァルハラ王国とはオルドビスの森で国境を接している。とはいってもオルドビスの森は入ったら出られない魔境だ人に会うことはないだろう。」「危険ではないですか。」
「そうだ、それにこれには裏がある。」「何か目的があるのですね。」
「俺たちはオルドビスの森を抜けて、バシュラール魔王国の町や村を襲うことになっている。」「そんなこと聞いていませんよ。」
「国王はバシュラール魔王国に軍を進行させるつもりだ。」「僕たちはおとりですか。」
「いいや、魔王ロックを討ち取ることが最終目的だ。」「援軍はいないのですね。」
「そうだ。片道切符の進軍になる。国王は勇者を使い捨てるつもりだ。」「なんてことだ。」
「仲間はどうしているの。」「まだ生かされている。大切な人質だからな。」
「私たちが死んだらどうなうの。」「処分されるだろう。」
トウヤたちは暗澹たる気持ちになる。今、仲間を助けようとしても、すぐに行動がばれて殺されてしまうだろう。国王は全員を生かしておく必要はないのだ。
オルドビスの森へ行っても先が見えている。アンドレアスがトウヤたちに言う。
「バシュラール魔王国の魔王ロックは民衆に人気がある思慮深い人物らしい。それにお前たちと同じ召喚者だ。話をしてみたらどうだ。」「召喚者なのに国王をやっているのですか。」
「ああ、勇者ロックとして召喚されたがバシュラール王家とトラブルがあって国を乗っ取ったようだ。」「やばい奴でしょ。」
「分からん。他国のことだからな。だがロックは内政を成功させていることは確かだ。」「会うことにします。只者でないなら話す価値はあります。」
トウヤたちは、魔王ロックにかけてみることにする。当然、バシュラール魔王国の町や村を襲うようなことはしない。トウヤたちには監視がつくことになるがオルドビスの森で始末することにする。
アンドレアス以外の援護の兵は国王の手の者に違いない。アンドレアスは家族に身を隠すように伝えるとともに別れを告げる。彼はトウヤたちを守ることに命を投げ出す覚悟を決める。




