第2話 メルヘムの処遇
カールはメルヘムから聴取して状況と照らし合わせて事実を確認して、調査報告書を作り上げる。カールはロックに調査報告書を提出する。
「よく調べてあるね。それに対処についての検証もしてある。ありがとう。」「この報告書をヴァルハラ王国とサタナキア魔王国へ送ろうと思います。」
「そうだね。彼らも知っていた方がいい。」「さっそく調査報告書を送ります。」
「イクブス魔王国の件はどうなっている。」「手紙を送ったところです。反応次第でこちらの対応が決まります。」
「うまくいくことを願っているよ。そろそろ会議に出るか。」「はい。」
ロックとカールは主要なメンバーを集めて、メルヘムの処遇とコール神教国への対応を決める会議を始める。
大広間にはすでにみんな集まり席に着いている。ロックとカールは席に着く。
「みんな待たせたね。メルヘムの処遇だが牢に監禁しておこうと思う。」「なぜだ。あいつは民に犠牲者を出した。処刑がいい。」
オーガが大声で言う。ヤコブが賛同して発言する。
「タリンの被害を見た者としては、オーガの言う通りだと思う。」
「待ってください。彼には生きていてもらわなけてばなりません。コール神教国の行いの証人なんですよ。」
フールが反対する。ユリアンが法務大臣の立場から発言する。
「国家転覆罪は死刑に決まっています。最終的には死刑にしてもらわなくては困ります。」
「ユリアンは相変わらず頭が固いな。」「なんだとカール、私の作った法律を勝手に作り変えたことを忘れていないそ。法によって決めるべきだ。」
「では、証人として価値があるうちは生かしておいて、用済みになったら死刑にしましょう。」
「奴が死刑になるなら構わないそ。」
オーガが言うとヤコブがうなずく。ロックがまとめる。
「メルヘムの処遇は、価値があるうちは生かしておいて、最終的に死刑にする。反対の意見はあるか。」
誰も反対はしなかった。ロックは次の議題に映る。
「コール神教国への対応だが意見はあるか。」「戦うしかないだろう。それだけのことをやったのだ。」
グラムが言うと四天王の面々がうなすく。カールが発言する。
「戦争は金がかかるし、犠牲者も出る。国内も乱れるかもしれない。」「私も戦争は避けて欲しいです。タリンの件で出費が予想外に多くなっています。」
財務大臣の中西が発言する。フールが言う。
「キーシリングはバシュラール魔王国、ヴァルハラ王国、サタナキア魔王国に喧嘩を売った状態です。戦わねばなめられますよ。」「賠償金請求はどうでしょう。」
中西が言う。内務大臣のエッカルトがうなじきながら言う。
「それはいい。予算として内政に回して欲しいです。」「キーシリングが認めるとは思えませんが、賠償金の請求は良い考えです。」
フールが答える。ロックが発言する。
「賠償金を請求して、キーシリングが認めなければ、戦うことでいいかな。」
カールが発言する。
「待ってください。ヴァルハラ王国とサタナキア魔王国と歩調を合わせるべきです。」「確かにヴァルハラ王国とサタナキア魔王国も当事者だね。」
「コール神教国への対応は待ってください。」「この議題は保留でいいかな。」
反対の意見は出ず。コール神教国への対応は保留になる。
その頃、イクブス魔王国にカールの手紙が届けられる。イクブスが手紙を読むとキーシリングが配下に命じて、ヴァルハラ王国出内乱を引き起こし、バシュラール魔王国では、オルドビスの森でスタンピードを引き起こして町に被害を出したことが書かれていた。さらにサタナキア魔王国とバシュラール魔王国で戦争を起こそうとして失敗したことが書き連ねてあった。
イクブスは血の気が引いて来る。これが本当ならコール神教国は3国と戦うことになる。手紙には続きがあった。
もし、コール神教国で戦争が起こったら、派兵するのはコール神教国国境付近までにしていただきたい。そうれば、我々の願いを聞き入れたとしてイクブス魔王国に一切干渉しないと約束する。
この申し入れはありがたかったが、実質、コール神教国に加勢しないことになる。イクブスは弟の宰相インクブスに相談する。
「バシュラール魔王国の宰相カールからの手紙だが、共闘同盟のこともあるどうすればよいか。」「コール神教国がまけるようなら加勢は我らに害になります。」
「コール神教国は切り捨てるのか。」「状況を見て対処しましょう。幸い、国境付近までの派兵は可能ですので、様子を見て対処しましょう。」
「分かった。返答は任せるぞ。」「はい。」
インクブスはカールへ申し出をありがたく受けると回答した手紙をバシュラール魔王国の使者に託す。




