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魔法見習いの旅日記  作者: 旅をする旅人
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第一話 遅刻と炎上

ユキナがハプニングを招いてしまう話

私は、ユキナ。

風が吹くと髪をなびかせ、花のように笑顔が素敵で、誰にも負けないくらい美しい15歳の女の子です。

私には、特別、魔力が多い、本をたくさん読む、物覚えが早いなどの天才的な才能はありません。

しかし、私の両親は、とても心配症でして・・・


「ユキナ! 学校に遅れるわよ!」


ユキナは夢から目覚めた。


「あっ! やばい! 遅刻する!」


ユキナは学校に遅刻したのであった。


「昨日の燃焼魔法、難しいんだけどォ?」


寝ぐせを付けた私は、愚痴をこぼしながら、教室に向かっていった。

誰かの胸にぶつかった。

この人の胸はクッションになるには、とても小さかった。

急いでいたのでぶつかるのは仕方がない。

申し訳ないと思っている。

しかし、私の前に立っている人も悪いのではないか。


「誰だァ? ここにでかぶつ尻軽貧乳女を読んだのはァ?」


私は、相手を挑発するかのように言った。

その日の朝は、全然眠れなくて、イライラしていたので仕方がない。

席の一番前の端っこに座っていた私の友達のセリアは、私に向かってそっと小声で教えてくれた。


「ユキナちゃん その人が今年の新しい担任の・・・」


「誰が、でかぶつ尻軽貧乳女だァ? 遅刻したのに偉そうだな? 廊下に立ってろ!」


鬼教師コレットの怒号が教室中にに鳴り響いた。

今年、一番の大きな声だ。(まだ、年初めだか)

私は、人の言うことを聞かない性格で、年初めで寒い廊下に立っていたくなかったので、図書館で本を読むことにした。

ため息をつきながら、図書館に行くと、清楚系イケメンの図書館の司書であるアーデルハイド先生が私を迎え入れてくれた。


「駄目じゃないですか。 授業中に図書館に来ちゃ」


「ねぇ、聞いて下さいよ~。 コレット先生がひどいんですよ~」


アーデルハイド先生は、かわいい子羊を見るような目で私を見ていた(私の妄想だが)


「仕方ないですね。 今回だけですよ。」


アーデルハイド先生があきれた顔をしたのがわかった。

私はアーデルハイド先生に愚痴を聞いてもらっていると、眠たくたってしまった。


「起きてください。 お昼休みが終わっていますよ。」


私は、目が覚めた。

太陽の光が南の方向からさしているから、4時間ほど寝ていた。

12:00ごろだとすぐに分かった。

そして、早退して家に帰った。


「ただいま~」


「学校、もう終わったの? それともサボり?」


「後者のほうです。」


私は、正直に母親に伝えた。

ここで、不思議に思う人もいると思うので説明しようと思う。

私の父親は、魔法管理局局長というとても偉い地位にいるから、なかなか家に帰ってこない。

私は、いつも父親のことを『お父さん』という王道な呼び名で呼んでいる。

なかなか帰ってこない父親から送られてくる手紙は、とてもうれしい反面、『寂しい』という感情に襲われる。


「昔の私、ユミエールは、学校は毎日楽しく通ってたのに・・・」


突如、母親が自身の過去を語った。

私の母親は、ユミエールという名前だ。

私は、いつも母親のことを父親と同様、『お母さん』という王道な呼び名で呼んでいる。

少し戻って、私の母親の過去の話は、とても長い。

まともに聞いていたら、日が暮れるので、自分の部屋で、昨日の夜にできなかった燃焼魔法を練習しようと思う。


「赤き紅蓮の炎よ、万物を焼き尽くせ『コンビューション』」


赤色の炎が私の目の前で燃えている。

燃焼魔法を習得できたのだ。


「やったぁ~!」


とてもうれしかった。

オレンジと赤色が絶妙に混ざっておりとてもきれいな炎だった。


「これが、燃焼魔法か。結構、便利な魔法だな。」


私は、ついよそ見をしてしまった。

そのとき、ふと5歳のころから母親から言いつけられていることを思い出した。

火を扱うときはよそ見はしてはいけないことを。

私が出した炎は、ゆっくりとしたに落ち、瞬く間に家に燃え広がった。

炎は、私の教科書やノート、机を灰になるまで燃やしてしまっている。


「あっ。 やばい。 どうしよう。 水魔法を使わないと、」


(意識がもうろうとしてきた。走馬灯が私の頭の中をめぐりまわる。)


「た・・すけ・・て・・ぇ」


すごい足音とともにまぶしい魔法の光が見えた。


「水の神よ、雨を降らせ、守り給え『レイン』」


この魔法は、母親のものだった。


「駄目じゃない! 燃焼魔法を使って目をはなすなんて」


母親は、私のことを治癒魔法でやけどを治してくれた。


「ごめんなさい・・・」(死にそうだった)


母親はそっと私を抱きしめてくれた。


「お母さん・・・ ありがとう」


人生で、こんな気持ちになったのは初めてかもしれない。

はやく自立したい。

母親を超えたい。

そう思ったのは。

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