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憂鬱やんボサノヴァ  作者: ふしみ士郎
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梅雨だというのに雨が降らず、あっという間に雷が鳴って夏が来た。


家庭。ファミリービジネス。アットホーム。カエル場所。恵みの雨。梅雨だというのに雨が降らず、あっという間に雷が鳴って夏が来た。季節の変わり目に、足が痛くなった。夏休みには給食の仕事がなくなる。その間、俺は再び無職に逆戻り。だから、どうせ暇ならとプールの監視員の仕事を見つけた。目の前を、子供たちが泳いでる。ひとしきり彼も泳いでから、プールサイドでナホと会う。



「あたしの妹も、身体障害あるから。」え?

「だから、介護士なんか。」うん、とナホは涼しそうな顔をしている。

「えらいな。」日陰に座っていても汗が吹き出る。

「ううん。妹のほうがずっとえらいよ。」そっか。

「うん、ほんとね。人間できてる。」そういうものなのか。

「そうや、今度会ってあげて。」もちろん。

「彼氏はやく紹介して、って言われてるねん。」ナホは照れながらそう言った。

「そっか。」俺は日陰で、子供たちに見つからないようにナホにキスをした。

「じゃあ今度コウイチたちとバーベキュー、どうかな。」

「あ、うれしいと思う。」額の汗をぬぐう。

「ミドリきっと喜ぶよ。」ナホが笑顔になるのが、俺にはうれしかった。

「ありがとうススム。」入道雲が太陽をさえぎった。子供たちが走っていく。

「走ったらあかんで。」俺が叫ぶと、子供たちは逃げるようにプールに飛び込んだ。いつから俺は注意する側になったんだろう。



ひとしきり彼も泳いでから、プールサイドでナホと会う。


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