表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憂鬱やんボサノヴァ  作者: ふしみ士郎
21/53

21

「Susumu. 向こうから?」彼女の短い髪の毛が揺れる。


「Susumu. 向こうから?」彼女の短い髪の毛が揺れる。

「Hey, can you see it, Taiki, Yoko?」俺は叫ぶ。

「Mother Fucker, man. 見えないっつーの。」タイキが吠える。

「じゃあさ、Let’s jump together, guys. One, two, three!」なに言ってんだか、ヨウコ。

「向こう行こうよ。」ユキの肩を抱く。ソウルフルな歌声が聞こえてくる。

「あー金髪の姉ちゃんたちさ、背高いんだよなみんな。」タイキとヨウコはタバコを交換しあっている。

「そいでもって、デカ尻の黒人おばちゃん!」ビールを飲みながら俺はユキの胸を触る。

「Hahaha. Watch out, Susumu!」胸から手をどけてとユキが言う。ヨウコが振り向く。

「あれ、ちょっと血でてるよ。」あれ、ほんと。俺のヒザから真っ赤な血が出ている。

「なに、どうしたの?」知らないって。突然。

「Are you all right, Susumu?」タイキが歌うように叫ぶ。

「ああ、大丈夫やと思うけど。」あいたたた。

「ちょっとススム、大丈夫。」あれ?

「Jesus.」

「ねぇ、ちょっと。」ん、ん、ダメかもしれない。

「おーいぇー。」おーいぇー。おーいぇー、おーいぇー、おーいぇー



血はゆっくりと足元を流れて、黒い大地に吸い込まれる。彼女たちの見ている前で。それは次元の海を超えて、あちらの世界につながっている。それともあっちからこっちに流れてきたのだろうか。彼には判然としない。死神に聞いてみるしかないが、今や奴の連絡先は消してしまった。すべての携帯アドレスを消去してしまった。もう会いたくなかったのだ。二度とあいたくない。奴はいつも誰かを連れて帰ってしまうから。



二度とあいたくない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ