表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

フルコースはいかがですか

今を足掻くあなたへ

気づけば真白なクロスが敷かれ

ナイフにフォーク

ナフキンは膝へ


次々と運ばれるディナー

紙屑のアミューズ

塩と砂を固めたテリーヌに

泥を煮詰めたポタージュ


溢れそうな目と

ざらついた口を押さえ

いっそのこと

全部洗い流してしまおうか

いや、そうしたら

大切なものまで零してしまう


だからって

食事とも言えないフルコース

続けるには些か苦痛だ


カートが引かれた

次の品をどうぞ

また前菜か

もう順番がちぐはぐだ



声がする。


 “起死回生の一手を”


傷つけることは叶わない

深く呼吸し

胃の奥から引き摺り出せ


近づく


 “起死回生の一手を”


ありもしない希望に縋るな

信じるのは自分自身のみ


内から響く


 “起死回生の一手を”


速まる鼓動が血を焦がし

加速した思考はやがて脳を焼くだろう


選択の時は来た

さぁ、仕切り直しだ

血潮に塗れた手で

最後の悪足掻きをしよう


ただし、あくまでスマートに

ポーカーフェイスは得意だったじゃないか


優雅に乾杯しよう

音楽はまだだろうか

こちらの準備はもうできてる


食いしばった歯が軋んでも

エトセトラは決して見せない


ブリュレの表面を削るみたいな

無作法なことはもうしないよ


流れ始めたラヴェル

BGMにしちゃ戯れが過ぎる

まぁいいさ


軽快なグラスの音

カートが引かれた

茶番のはじまりだ


さあ、次の品を

上達のため出来る限り1日1本書きたいと思っております。

ジャンルはバラバラかもしれませんが、よかったらまた覗きに来て貰えると嬉しいです。

感想いただけると励みになります。

ご覧頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ