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怪奇奇譚 繰ろ景の森/死の仔猫  作者: 自己満足(みずみみちたり)
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   前章 繰ろ景チャンチャラ怪奇唄

ただの唄です。

   前章   繰ろ景チャンチャラ怪奇唄




 チャンチャラホイ

 どーん

 チャン、チャチャラチャラ

 ホイ


 アル所に仔猫が居りまして

 片目が抉られて取れてゐた

 ソレを見た赤児が泣ひたので

 母親が自分の髪切りて

 ソレで猫を木に吊るしたとサ

 

 どーん

 どーん

 チャンチャララランのホイ


 農家の夫婦が居りまして

 梅雨が止まぬと寺駆け込み

 壱月経っても雨ザアザア

 痺れを切らした若旦那

 お坊の馘を奉げたと


 どーんどどーん

 チャラン


 またもや季節は繰りて来て

 入道とその妻やって来た

 生贄に娘が選ばれた

 目前の足首呆然と

 手児奈よと翁は泣き叫ぶ

 

 チャンチャラホイ

 チャチャラチャホイ

 まるで地獄のよう

 あゝ あゝ

 首吊り繰ろ景


 とん、とん、とん


 軒端に揺れる笹の葉に

 愛し娘よと書いてある

 哀れに思った神様が

 ば様の腹に新子宿す


 とんとんとん、ととん


 けれども婆様耐え兼ねて

 娘を産むとき逝っちゃった

 気に病んだ娘は通りに出て

 自らを売りて稼ぎに出る


 チャンチャララン

 チャンチャラホイ

 えゝじゃないか えゝじゃないか

 下種は囁いた

 あゝ あゝ あゝ

 あゝ あゝ あゝ

 娘は拒む


 歌えや踊れや喘げや叫べ

 狂えや怒れや謳えや唄え


 鵺を孕んだ短冊は

 腹を殴りまたまた元通り

 親不孝弐度目の御爺様

 下種に包丁、突き付けた

 

 チャンチャララン

 チャンチャラホイ

 下種男火を点け

 チャンチャララン

 チャンチャラホイ

 街中炎の海

 卑俗は灰に


 繰ろ景百景


 チャンチャラチャン

 チャンチャラホイ

 チャンチャラチャン

 チャンチャラホイ

 

 皆殺し首吊り

 

 ソレを陰から見ぃていた、

 ダルマ目仔猫が笑ってた

 




だ、だめ!ブクマを外さないで⁉

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