俺コメ 第4話 昔の想い
「今日・・・泊めて!」
「は・・・?」
「ごめん!!いきなりすぎた!!えっとね・・・」
・・・
なるほどな。
どうやら家に今日親がいないらしく、鍵を持っていくのを忘れたため家に入れないと。そんでここにきたと・・・こいつは俺を男と意識していないんじゃないのか?
「まぁいいけど・・・」
「ありがとぉぉ!!あれっ・・・彩夜ちゃんは?」
「あぁ、今買い物に行ってもらってるよ。」
「そっか・・・あのさっ」
「とりあえず家の中入れ。」
なにか華瑠が言いかけてた・・・
「あっ・・・うん」
とりあえず俺は紅茶を出した。さすがに気を利かせられない男ではないのだ俺は。
「ありがと・・・」
なんか元気なさそうだな
「どうした?なんか悩みでもあんの?」
「・・・」
「まぁ、言いにくいことなら・・・」
「最近花園さんとずっと話してるじゃん・・・だから私寂しいなーって・・・」
「華瑠・・・そんなふうに思ってたのか・・・でもお前のことどーでもいいとか思ってもないし、これからは寂しい思いをさせない。わるかったな」
「風夜・・・やっぱ風夜は風夜だね!いつでも優しい・・・」
なにこのラブコメ展開。俺の物語のヒロインは華瑠なのか・・・!?
そんなくだらない事を考えてると
「たっだいまー!!」
彩夜が帰ってきた・・・クソッ・・・
「あっれれー!?華瑠さんだぁ!!私お邪魔だった?(笑)」
「くだらないこと言ってんじゃねー!事情があって今日は家に泊まることになったんだよ」
「ほぉー、なら食事の準備するねー!!少し多めに買ってきててよかったぁ!」
「ありがとね、彩夜ちゃん!」
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俺らは彩夜が作った飯を食い終わった。
「それじゃあ私お風呂はいってきまーす!」
彩夜は風呂に入るのか、なら・・・
「じゃあ俺は行ってくるよ・・・」
俺は毎日行っているあの場所へ行く・・・
「「・・・いってらっしゃい。」」
一瞬にてこの場の雰囲気が変わった。
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俺はとある墓場にきた。
そしていつもの墓の前にしゃがみ、手を合わせる。
「今日はちょっと遅く来ちまってごめんな・・・華瑠のやつが家に泊まることになって色々忙しくてさ・・・まぁ俺が買い物忘れたのが悪いんだけどよ(笑)」
涙が流れる・・・、やっぱり無理して笑っても本当の自分は誤魔化せない。
「なんで・・・なんで死んじまったんだよ・・・」
「なに泣いてんよのよ。」
!?
後ろを振り向くと華瑠がいた。
「いつまでもメゲてると天国にいるあの子に笑われちゃうよ」
そういいながら華瑠は墓の前にしゃがみ手を合わせる。
「・・・」
俺は何も喋れなかった。
「・・・まだ、好きなの?あの子のこと・・・」