俺コメ 第2話 2人の世界
「「あっ・・・」」
俺と花園美咲は2回目の出会いを果たした。
「おい、花園ー。早く席つけー」
「あ!すみません先生!」
花園は先生に注意されて席に着いた。
出欠確認をした後も先生の話は続く。
(花園は屋上で何をしていたのだろう。)
そんな事を考えてるうちに先生の話も終わり、始業式に行く時間になった。
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終わったか・・・
始業式も終わった。まぁほとんど寝ていたが・・・
「あの!!すみません!」
声をかけられたようだ。誰だろ・・・振り返るとそこには花園美咲がいた。
「あ、はい!なんですか?」
声が上がってしまった・・・なんか緊張してしまう。
「あの、この前会ったんですが覚えていませんか?」
「もちろん覚えてますよ!」
「あの時は本当にごめんなさい!私の不注意で・・・」
「いや、本当に気にしてませんから!ところで、今日屋上でなにやってたんですか?」
ついでだから聞いておこう。
「あー・・・、えっとー・・・」
ん?なんか答えずらそうだな・・・
「あ!すみません!なんか変な事聞いてしまって・・・」
「・・・小説を書いていたんです」
「小説?」
「はい、私、ネットに書いた小説をあげていて・・・やっぱり!ネットに小説あげているなんてちょっと変わってますかね・・・」
「ちなみにどんな!?」
真面目な顔で聞いてしまった
「え?あ、えっと、ラブコメディを・・・」
「ラブコメェェェ!?マジですか!?ちょっと見せてくれませんか!?」
「あ!はい!こういう題名なんですが・・・」
スマホである小説サイトを見せてもらった。
題名は「俺に恋を教えてください」
「ありがとう!家に帰ったら読むね!んじゃっ!」
「あっ・・・」
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(花園美咲がまさかラブコメ作家だったとは!)
俺は少し盛り上がってしまった。
今日は月斗も学校に少し残ると言っていたから、1人で家に帰った。
「さぁ、花園の小説でも読むか」
その小説はまだ2話までしか連載されていなかったがものすごく内容が深かった。俺はその小説を読み終わるとそのまま寝てしまった・・・
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入学式からしばらくたったこの日、俺と花園はかなり仲良くなっていた。お互いにアニメ好きという接点もあり、よく話すようにもなった。
「星宮君!新話できたか少し読んで欲しいんだけど、この後空いてる?」
「OK、じゃあ昼休みでいい?」
「うん!」
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「本当にあの2人仲良くなったよな、なぁ華瑠」
月斗が華瑠に話しかける
「・・・」
華瑠は少し悲しそうな顔をしていた
「華瑠・・・」