俺コメ 第1話 2度目の出会い
春。今日から新年度。
「おはよー月斗」
「おっす風夜・・・ってお前超眠そうじゃん。俺の貸したラノベでも読んでたか?」
「ご名答。月斗のチョイスは本当に良い。」
「喜んでもらえたならよかった。そろそろ学校行くか。」
実に良い景色だ。桜吹雪が舞い、心地よい風が吹いている。
俺らは今日から高校二年生。まぁ高1から高2になって何かが変わるわけでもないが・・・
そんな事を思っているうちに学校についた。
「えっと、クラスは・・・Bか。あれ!?風夜お前もBだ!また同じクラスだぞ!」
「なんかそんな気はしてた。でもよかったー、変ななつがいたらやだし。とりあえず一安心。」
そんな会話をしてる時、俺の目にある1人の少女がはっきり映った。
「あの子は・・・」
「ん?どうした?」
「あ、いや!なんでもない・・・」
あの子は俺がまだ高1の時に帰り道であった少女だ。同じ学校だったのか。
・・・不思議な人だったな。
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俺は新しいクラスに入ったがそこまでクラスが変わったという感じがしない。
「二次元には劣るがこのクラス、なかなかの美少女揃いだぞ!!」
「月斗はそーいうところばっか気にするよな。」
「その美少女とは私のことかなっ?」
こいつもまた同じクラスか・・・
「また同じクラスだね!風夜、月斗!」
こいつは雅 華瑠。月斗と同じく俺の幼なじみだ。
月斗よりも華瑠の方が付き合いが長い。誕生日も同じ、生まれた病室も隣同士だった。運命の相手と言ってもおかしくない。いや、逆に運命の人じゃないと思う方がおかしい。
ガラガラっ!
「はーい!みんな席ついてー!」
先生が入ってきた。
「この後すぐ始業式だからさっさと出席とるぞー」
先生が次々と生徒の名前を呼ぶ。ちょくちょく知ってる名前もあるな。
「えーっと、花園美咲ー」
・・・
「おーい花園ー・・・いないのか?」
ガラッ!
「すみません!少し屋上で・・・」
俺とその子は目があった。
「「あっ・・・」」
花園美咲。そう、あの時あったあの少女だ。
この時、俺と花園美咲は2度目の出会いを果たしたのであった。