俺コメ 【プロローグ】
冷たい風が舞うこの季節。今は3月。終業式が終わり、皆体を温めながらそれぞれの家へと帰っていく。
「風夜。帰るぞ。」
「おう。」
俺の名前は星宮風夜。
趣味は音楽、時々アニメを見る。特技と言える特技は
、特に無い・・・
「にしても眠そうだな。寝不足か?」
こいつは佐上月斗。
俺の友達。いや、親友とも言えるだろう。幼稚園の時から、今、高校にかけてすべて学校が一緒だ。
「月斗に貸してもらったラノベ読んでたら寝るの忘れた(笑)」
「いやー、お前もかなりアニメにハマったな!」
「確かに。月斗が教えてくれた時は少し引いてたけど、見てみると面白いもんだな。」
「だろ!?」
こんな他愛もない話をいつも帰り道してる。
月斗とは途中で別れて帰ることになる。元はお隣同士だったのだか、月斗が中学校の時に引越してしまった。
「んじゃ、また明日な」
「あぁ、今日はちゃんと寝ろよ?」
ここから20分位1人で帰ることになる。1人の時間は好きだが月斗と一緒に帰れないのは少しつまらない。
「はぁぁあ、眠っ。」
そんな事を思いながら俺はあくびをする。
すると・・・
バサッ!
目の前が見えなくなった。何がが顔にくっついたようだ。
「なんだこれ、・・・原稿用紙?」
「あっ!すみません!」
原稿用紙をどけて振り返るとそこには・・・
「本当にごめんなさい!原稿用紙広げてたら風で飛んでしまって・・・」
黒髪でロングヘアー、大きく輝く瞳、スラリとした体型。かなりの美少女だ。
「あ、いえ気にしないでください。」
そう言って俺はその子に原稿用紙を渡す。
そう。
これが、俺の物語のヒロインの1人との出会いだった。