表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

Eröffnung -開幕-

18年前。

とある国でお姫様が生まれました。

お姫様は白雪姫と名付けられ、大切に、大切に育てられました。

白雪姫は一度だけ一人でお城から脱け出しました。

その後、白雪姫は人が変わったように筋トレをし始めました。

今では騎士団の大柄な騎士よりも筋肉のついた、ドレスの似合わないお姫様となりました。

また、新しい魔王が魔界に認められ、今では魔界を統一し、人間界に恐怖をもたらすようになりました...


「鏡よ、鏡。この世界で一番美しいのはだぁれ?」

美しく着飾った女性が、ゴージャスな鏡に尋ねる。

「それはもちろんお妃様だYO!」

そう、彼女がこの国のお妃様。

「...鏡、ふざけているの?」

「ふざけてないYO!マジメだYO!世界で一番美しいのはぁぁぁ、お妃様っ!」

「まぁいいわ。そう、わたくしが世界で一番美しいのよ。鏡なんかに訊かなくてもわかることだわ」

「そうだYO!お妃様は世界で一番っ美しいっ!」

「うるさいわ。もどりなさい」

「あいYO!」

静かになった、誰もいない部屋でただ一人、お妃様はつぶやく。

「そうよ、わたくしが一番美しいのよ...」


「今日はなにを着ようか、し、ら?」

寝間着を着た筋肉が、線の細い侍女に話しかける。

「この青い戦闘服などはいかがでしょう、白雪姫様」

そう、この人物が白雪姫。

「そうね、白の戦闘服をおねがいするわ」

「こちらはお気に召しませんでしたか?」

「気分じゃないわ」

「では、白の戦闘服をお持ちしますね」

一人となった寝室でつぶやく。

「...やっぱり白の戦闘服よね。他を勧めるなんてあの侍女、どうかしてるわ」


「陛下!魔王陛下!」

どたばたと執務室に入る七人の小人の一人。

「...なんだ?」

そう、返事をしたのは魔王。

「一二〇〇をもってダラナーダ地区の制圧を完了しました。魔王軍ならびにカラルダ王国の損失はこちらに」

「ふむ、戦死者は100か。考えていたよりも多いな」

「人間側がに新兵器があったという話です」

「なるほど。では何らかの対策を取らねばならないな。学校の生徒に何か考えさせておけ」

「了解しました」

「捕虜は宴の後に解放しろ」

「またですか」

「なに、こう見えても魔族が死ぬのは心苦しいのだ」

「陛下...」

「それに...いや、何でもない。下がれ」

「...はい」

廊下に出て、七人の小人の一人は思う。

「...(陛下はいったい何を考えているのだろう...?)」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ