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男女神の世直し鎮魂歌(レクイエム)  作者: T・鈴音
伝説の幕開け
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デコピン世界記録二度達成伝説

小説を書くのは初めてなので、文面がぐしゃぐしゃになることもあると思います。そこはどうか、どうかご了承下さい(泣)

それと、設定が似ていると言われますがどこかの超次元ゲイムとはもちろん関係ありません。

それとこの物語は僕自身がやっているアメブロの方でちょこちょこっと記事にしたキャラ紹介の元ネタのようなものです。


なのでアメブロにいるT・鈴音と同一人物でございます。

何かがチカチカと光っている。確かめなくてはならない。そう思い、意識が朦朧とした中でゆっくりと目を開ける。

「なんだ… あの光…?」

此処はどこだろう。知っている様な知らない様な、曖昧な空間だ。

記憶の中に断片的にあるような気もするが、はっきりとは思い出せない。

その人自身は知らないのに何だか会った事あるような気がして知ったような態度で接してしまって結局会った事ない知らない人だったというよくある事例だ。

「ていうより…僕浮いている?」

道理で足に感覚がない訳だ。それもド○○もんのような感覚ではなく、フワフワと無重力空間にいるようだった。

「それより此処は… 個室部屋? でも家具がないただの殺風景な部屋だ。それに… ん?奥に誰かいるみたいだね。」

僕は反射的に隠れようとしたが、体が動かずどうしようもできなかった。すると奥から白い服… というより衣装のような体に密着した感じの服装の男が現れた。しかも美形。

「あの人もなんか見たことあるような… 気がする様なしない様な。」

記憶を探っていると扉らしき所から一人の女性が入ってきた。似たような容姿の得体の知れない人だった。すると女性は

「■■■■さん、■■■■■さんが呼んでおりますので至急天会議場にお越しください。」

名前を言っているようだがノイズが掛かってよく聞き取れない。そうして女性と男は部屋から出ていった。

「天会議上…? それもなんか聞いたような… する様な。それに僕に気づいていない?」

すると僕の体は動くようになり、二人の後を付いていく事にした。


男は一言も喋らず、ただ黙々と歩いていた。僕には良く分からないが重大な事があるんだと感じ取った。

そうして中心に立つスペースのある半円卓の部屋に着いた。

椅子が並び、10人の女性が座っている。が、全員顔にモヤがかかって顔がよく見えないのだ。

すると半円卓の一際豪華な椅子に座っている女性らしき人が話し始めた。

「■■■■、此処に呼んだ理由は分かっているな?」

すると男は俯いたまま頷いた。無表情で眉すら動かない。

「私の後釜としてお前をこれまで造ってきた女神達より力を注いで造ったのにまさか男として生まれるとはな… とんだ失敗だ。悪いが、我々が住んでいる女天界では女神しか存在してはならない。だから男は必要ないんだ。すまないが理解してくれるか?」

言い方は優しかったが言葉の中身や表情には優しさはなかった。

それに対して男は反論もせず俯いて黙ったまま話を聞いているだけだった。

「一体何だって言うのさ… 何で僕はこんな物を見てるっていうの?」

分からない。分かりたくもない。でもこれが現実なら、酷すぎる。望んでないにしろ、生きる権利はあるはずだ。そう思っていると先程の女性が切り出した。

「本当のことを言うとお前は私の娘として造られる筈だ った。だが先程も言った通り、女天界には残念だが男は必要ない。よってお前を追放する。一つ言うとここは遥か天空にあるからな… よし、頼んだ。」

すると男と一緒にいた女性が壁にあるレバーに手を掛ける。すると男がようやく口を開き、呟くように一言だけ言った。

「生まれて間もなく死ぬ時が来るとは… クソったれが。」

女性がレバーを倒し、男の立っている床が開く。男は至って表情を変えなかった。僕は瞬発的に腕を掴もうとしたが、何故か腕をすり抜け、雲の奈落へ落ちていく。落ちる瞬間、一瞬だけ悲しそうな顔をしたがすぐに消えていった。

「なんなのさ…! 一体なんなのさ!こんなのって無いよ…! なんにせよあの人を救えなかった… くそっ、くそっ――――――」


……………


「はっ! な、何だったんだ今のは…? よく覚えてないけど、やたら文面が長かったような…」

目の前には満点の青空が広がる。賑わう人通り、楽しげな人達の声、右手には団子…

「夢だったのかな… もしかして居眠りしてたのかな?そういや団子屋で団子食べてたっけ… 天気いいし、仕方ないよね。」

と言いつつ目をこすりながら団子を頬張る。

安息に浸ったのもつかの間、店の中から怒鳴り声が聞こえる。

「おいババァ!ここら一帯は俺等がシメてんだ!営業続けたいんだったら俺等に金をよこしな!出来ねぇならこの店は潰させてもらうぜ!」

ふと店内を見るとおとこの二人組が受付のお婆ちゃんに喧嘩を売っていた。なんて横暴な奴だろう。勝手に入り込んでシメてるとかなんとか言ってお金を取ろうとするなんて。酷い奴だ。

「あぁ…!お、お金は払いますから、どうかこの店だけは… お願いします!いくらでも払いますから!」

僕は団子を食べ終わると、その男にちょっとした゛お仕置き゛をすることを決めた。

「さっさとよこし… うおっ!な、何だ!誰だ!?」

「こ、これはうちの団子の串… しかも串が柱に半分近く刺さっている…!」

僕はさっき食べ終わった団子の串を[ほんの少し]力を込めて投げたのだ。威嚇のつもりだったけど、ちょいと力を込めすぎたようだ。

「テメェ… どうなるか分かってんだろなァ!?表出ろ!」

「お、お願いします!どうか助けてください!お礼はなんでもします!」

よく見ると男は2mはある巨漢だった。だが僕にとっては他愛も無いことだ。

「おいテメ… ん?胸がある…? まさかテメェ女か?ふざけた真似しやがってこのクソ女!!」

相手はやる気満々だ。僕は溜息をつきながらゆっくり立ち上がる。

ふと目を向けるとオーディエンスという名の野次馬が周りを囲んでいた。

「まぁ… いいか。 それに言っとくけどね、今は女だけど[元]男なんだ。大丈夫、オネェとかじゃないから。」

すると女性の野次馬が

「あのフードかぶってる女の人… 顔はよく見えないけど、相手の男背が高いのにほとんど身長変わらない!それにすごくスタイルいい!なんか憧れちゃう!」

「ありがとね。僕自身ヒールブーツ履いてるけど、それ無しでも185cmあるからね。よし、じゃあ始めようか。」

「上等だコラァ! 女だからって容赦しねぇぞ!うおらぁぁぁぁ!!!」

男は凄まじい勢いで殴りかかってきた。見るからに喧嘩する時の我流方だ。その殴り方してまとまりの欠片も無い。

「あいつは名の知れたチンピラなんだ!だから結構速い!避けて!」

男性の野次馬から避けるように言われたがもっとも避ける気などなかった。僕からしたら雑魚そのものだった。

「速い?凄く遅いよ。見た目で弱そうだなとは思ったけどやっぱりこの程度か。じゃ、終わりだね。」

鼻のすぐ先まで来ていた拳を見えない程の速さで避け、フードの女は男の額にデコピンの形をとって一言言った。

「残念。僕と君の実力は天と地の差なんだよね。という訳で、悪い事したお仕置きだよ。」

フードの女は軽く男の額にデコピンを放った。するとどうだろう、男は物凄い速さで吹っ飛んでいった。辺り一帯にデコピンの衝撃で風圧が巻き起こる。その風圧で女のかぶっていたフードが取れ、顔が露になる。髪をかきあげ、服から髪を出す。

「なんて人だ…!あいつをデコピン一発であれ程飛ばすなんて! もはや人間じゃないぜ…!だがそれを差し引いてもな、なんて美人なんだ!俺ぁ惚れちまいそうだぜ…!」

「わ、私も悔しいけど嫉妬しちゃうぐらいに綺麗…!」

艶のある黒髪のくるぶし程まであるロングヘアー。左目は髪で隠し、右目は蒼色の切れ目。服装は地面スレスレまであるファスナーを中央で止めた袖口の広がったクセっ毛のロングコート。ズボンは裾口が広がった少々ピッタリとしたスラックス。男性は惚れ、女性は嫉妬する程に美しい容姿を持っていた。

「あっちゃ〜… 力込めすぎたかな?ありゃ軽く1kmは飛ばしちゃったね。やり過ぎたかな… ごめんよ〜!痛かった〜?」

脅迫し、殴りかかってきた悪党の安否を心配するというちょっと優しすぎる一面があるのが彼女の特徴であるようだ。

すると男の仲間が腰からナイフを取り出し斬りかかってきた。

「君もあの男の仲間?懲りないねぇ。いいこと教えてあげるよ。僕の名前は[時波 鈴音 ときなみ-すずね]。なんでも屋を営んでるよ。手加減してあげるから是非覚えててね。」

危機的状況であるに関わらず呑気に自己紹介をしたあと、またもや見えない程の速さで避け、今度は小指でデコピンを放った。それでもナイフを持った男は凄まじい速度で吹っ飛んでった。

「あちゃ〜… またやっちゃった。僕なりに手加減したつもりなんだけどな〜 今度は2km位吹っ飛んだかな?」

皮肉にも聞こえるその台詞は鈴音自身が極度の天然であり、無意識の内に発している。天然とは恐ろしいものだ。

「あ、ありがとうございます!旅のお方よ、お礼をしたいのですが… 可能であるなら何でもしますので… 何がお望みですか?」

男達に脅迫されていた団子屋のお婆ちゃんが駆け寄ってくる。

「あ、あぁ〜 そういやそうだったね。 じゃあ団子の特製セットくれる?それだけでいいよ。」

なんと鈴音が要求したのはお金でも物でもない、お金を払えばいくらでも食べれる団子のセットだったのだ。それも鈴音自身の特徴である優しさから来る物だった。

「そ、それだけでいいんですか!? でもあなたが望むんだったらこちらは全力でお答えするので少々お待ちください!」

鈴音は微笑みながら再び椅子に座り、ファンになってしまった野次馬達に手を振っていた。別に鼻にかけることもなく威張りもしない。恩着せがましい事も言わない彼女は超がつくほどのお人好しである。

「あ〜疲れた。それよりあの子を置いてきちゃったけど… まぁ、いいか。あぁ…でも必死で探してるんだろうな〜 悪いことしたな。」

そんな事を思っていると先程頼んだ団子のセットがやってきた。

「お待たせしました〜! 特注で作ったオリジナルの団子も入ったセットでございます! 旅のお方よ、この度は本当にありがとうございました!」

「うん。ありがとう。ここの団子美味しいからさ、ついつい食べちゃうんだよね〜 あ、それと何か困ったことがあったら僕が経営してるなんでも屋に来てね。相談に乗るよ。」

笑顔でそう言うと団子を頬張る。とても満足そうな表情で団子を堪能していた。

だが、通りの奥の方からすごい速さで走ってくる少女の姿が見え、鈴音はそれに気付くと手を振った。やがて少女は鈴音の前に息切れがちに立ち、話し始めた。

「もぉ〜! 鈴音様〜探したよ!こんな所に居たなんて… ハァ…ハァ…

どれだけ… ハァ… 探したと思ってるの!?この街全部回ったんだから! 私という存在を置いて呑気に団子食べてるなんて… もう!」

怒っている少女はどういう関係なのか、残っていた野次馬達が目を凝らして見学していた。

「ごめんごめん、シルヴィアちゃん。そんなに怒らないで、一緒に団子食べようよ。美味しいよ〜」

持ち前の天然ぶりを発揮し、華麗に切り抜けた鈴音だが、シルヴィアという少女の一言で表情が変わる。

「それはそうと鈴音様、仕事の依頼よ。いつもみたいな奴じゃなくて今回はちょっとやばそう。ま、私と鈴音様に掛かればちょちょいのちょいだけどね。」

「どれどれ… おぉ、久々に楽しそうな依頼じゃん。じゃあ団子食べたら仕事を始めますか!」



この依頼から五惑星の命運を分ける物語へ発展したりするのであった。

コメントなど御自由にどうぞ!できれば批判や比較は聞きたくないですがこの際諦めます!

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