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第195話 空白の収穫祭

ケルト世界。


村。


夜。


集会所。


灯り。


人々が集まっている。


毎年。


行われていた。


収穫祭。


そのはずだった。


老人が立ち上がる。


乾杯の言葉。


沈黙。


出てこない。


何に感謝するのか。


何を祝うのか。


誰も分からない。


若者達も同じ。


祭りの準備はある。


料理もある。


酒もある。


飾りもある。


だが。


理由だけが無い。


沈黙。


重い空気。


老女が呟く。


「昔からやってたんだよ」


誰も否定しない。


だが。


何を。


誰に。


何のために。


それだけが無い。


森奥。


狼。


二十三匹。


並ぶ。


近い。


近い。


だが。


越えない。


観測層:第4層


記録単位:祭祀侵食


対象神話:ケルト


進行度:増加


異常分類:


文化侵食


意味侵食


継承侵食


備考:


共同体儀礼の空洞化を確認。


記録主体:Archive


状態:稼働中


行事は残る。


理由だけが消える。


記録は継続される。


(次話へ)

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