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第171話 誰の祭壇だったのか

ケルト世界。


森外縁。


夜。


霧。


祭壇跡。


神兵達が集まっている。


記録。


写本。


石碑。


全てを調べる。


だが。


答えは出ない。


祭壇。


残っている。


祈りの痕跡もある。


供物台もある。


だが。


誰に捧げられていたのか。


誰も分からない。


老神兵が祭壇へ触れる。


冷たい石。


確かに信仰はあった。


だが。


名前だけが消えている。


森奥。


狼。


十七匹。


静かに並ぶ。


近い。


近い。


だが。


越えない。


若い神兵が呟く。


「忘れたんじゃない」


沈黙。


「奪われたんだ」


風。


霧。


木々。


誰も反論しなかった。


観測層:第4層


記録単位:祭祀侵食


対象神話:ケルト


進行度:増加


異常分類:


文化侵食


意味侵食


備考:


祭壇機能維持。


信仰対象のみ消失。


記録主体:Archive


状態:稼働中


対象は存在を破壊していない。


定義のみを奪っている。


(次話へ)


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