表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/37

嫉妬

 支度が済み、エリオス立ち会いのもと配信を行った。鏡に映るのは私一人だ。


「〜というわけで、弾けるキュートなパン、『パントミントを食べてみた』の報告は以上でーす♡ みんなもお出かけ先で見かけたら、ぜひ食べてみてね!」


 スイッチをオフにして素に戻り、エリオスに向き直った。


「早くから待ってくれていたのに、寝坊してごめんなさい」


「いや。ゆっくり休んでもらえて安心した。朝昼兼用のブランチにしよう。ルトヘルを呼びに寄越す」


 エリオスが出て行くとブルーナが戻り、しばらくしてルトヘルが来た。

 ラウリとルトヘルは一日交代で私につくので、今日はルトヘルの番だ。と思っていたら、ルトヘルが言った。


「私がアイリーナ様にお会いするのは、これで最後です。昨日のデクスター閣下の一件で、アイリーナ様の魅了の恐ろしさを改めて思い知りました。私の魅了防御魔法など通用しない。今後この城でアイリーナ様と接するのは、エリオス殿下とブルーナのみ、となります」


「そうなのね。ルトヘルとラウリは大丈夫そうだと思ったけど」


「ラウリは大丈夫かもしれません。私より魔法力が上ですし。私はすでに危険です」


 伏せていた目を上げて、ルトヘルは私をきっと睨みつけた。


「あなたが無事に戻って来られるまで、気が狂いそうでした。帰って来られたら来られたで、エリオス殿下と仲睦まじい様子に腹立たしい。殿下の命がかかっているというのに、自己中心的で下等な感情に胸を占拠されている。最低です」


 その決別宣言以来、本当にルトヘルとラウリは顔を見せなくなった。私の相手をするのは、エリオスとブルーナのみ。

 楽園を出て異国へ来て、周りに人がいる毎日に密かに高揚していた。夢を見てはいけないと神様に忠告された気分だ。


 業を背負った聖母はどのような状況に置かれても、冷静に自分の能力と向き合わなくてはならない。危険な魔女に逆戻りしたくない。

 速やかに安全に任務を果たして、再び楽園に戻るために、エリオスの愛を確実に得たい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ