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幕間  残酷世界【アンチテーゼ】

「おはよう。マリア様」

「こんにちは。ヨハネ」

「パパー、ママー。バッタ、踏み殺しちゃったよー」

「あらあら、マルコは悪い子ねぇ。このバッタはセィラのご飯にしましょう」

「ママ、私もたまには……」

「マリア様、お口にケチャップが。ナフキンで拭きますので、じっとしていてください」

「パパ、マリア様は聖書の中の人だよ。ママの名前は」

「黙らっしゃい! 教会の命令で面倒見てるだけの悪魔憑きと駆け落ちした薄汚いホリィ家の人間が!」

「痛ッ! 何で? 何でセィラをぶつの? 何でキリストさまの教えに背くの?」

「ッ! ヨハネ。あれの用意を」

「はっ、用意しております」

「金槌だっ! 喰らえッ! ホリィ家の邪悪な血族めっ! 死にさらせ」

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


 あはははは、死んじゃったあ。キリストさまの御下にいけるのね。それなら悪くないかぁ。

 ○○○○。

 はっ。

 神の下に帰るのはまだ早い。地上で、人生をやりなおすのだ。○○○〇。


「分かりました」


 むくり。


「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ生き返ったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


 セィラは、その日から聖女と崇められるようになった。セィラを虐めたこの世界では珍しくない精神崩壊した一家は聖戦士に衆目の下見せしめと娯楽として拷問されながら殺され、セィラは聖戦士に元世界五大教会の一つエデン東教会に連れ去られた。しかし、幼き日々に家族と過ごした日々はセィラにとって忘れ得ぬ記憶となった。


 今も、尚。

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