”森”それは素材の宝庫
そう言えば名前を考える時、ラテン語とかドイツ語とか色々考えるんですけどこの素材のイメージは夜だなぁとかで適当に決めてるからもしかしたら意味が違ったりするかも知れません。
「これが”森”」
今は”森”ダンジョンに来ている。入った瞬間に感じる大自然。目前一杯に木、木、木。
大自然が目の前に広がっている。
《ミゼリア=ナハト》を装備している為エンカウントする事は無いだろうが…素材集めには最適な装備だ。
「確か…”森霊の石清水”とか有用なポーション素材は10階層以降の湧き水からだったよな」
取り敢えず…適当に進みながら集めて行こう。ここら辺でもキノコ類が多かった筈だ。
キノコ類もポーションとか毒の材料になる。弓とか使う人には重要な素材である。
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【夢見茸】・・・摂取することで幻覚効果を得られる。魔力の自然回復量が少し上昇する。
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お、さっそくキノコだ。このまま素材集めの旅だな。
一層に出てくるモンスターを狩りながら素材集めだ。この雄大な自然を隈なく探索しまくるぞ。
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【星茸】・・・食べた者は星になるだろうと言い伝えられているキノコ。実は毒抜きをすれば高性能の回復薬の素材となる。レア度2
【夜香草】・・・夜に独特な匂いを発する薬草。特殊な過程を経ることでさらに上質になる。レア度2
【死蝕草】・・・触れる事すら禁忌とされる毒草。毒矢などに使用されるのが主だが、特殊な過程を経ると毒から癒しになる不思議な草。レア度2
【白静草】・・・特殊な過程を辿れば白い花を咲かすことが出来る。素体では特に使い道は無い。レア度2
【深森苔】・・・回復効果のある特殊な苔。”森”の至る所に生えている。レア度2
【夢喰草】・・・これを燃やすことで発生する煙には安眠効果がある。しかしながらこれで眠てしまうと夢を思い出すことが出来なくなると言う。レア度2
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取り敢えずこんな所か。下に行けば行くほどもっとレアな素材も手に入る。さらに集めて行こう。
「おっ!あいつは…“森霊スライムか!?」
見通しが悪いが…確かに木々を抜けた先に少し発行しているスライムが居る。それも群れなのか、非常に数が多い。
「チュギュル」
気持ち悪…。なんかナメクジにしか見えんのだけど…。
”森霊スライム”の見た目、それはまるでナメクジと言うか…アメーバを大きくしました!みたいな。普通のスライムはもっと可愛げがあるんだが…。
「すまんが、素材の為だ、死んでくれ」
俺の存在に気付くことは無いが…一応な。感謝の気持ちを忘れる事無かれ。
俺の愛剣を使う必要も無いな…使うと灰すら残らない。
「プギュルっ!?」
【光輝】の魔力を少し集中させて放つ。その魔力塊が”森霊スライム”の核を貫いた。
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【森霊の粉】・・・”森霊スライム”が長い時間をかけて体内で生成する特殊な粉。様々な薬に利用される。レア度2
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良し!これもお目当ての一つだ。攻撃力を上げる薬だったりに使えるらしい。ただ、”森霊スライム”自体が結構レアなモンスターらしいから需要が何時まで経っても途絶えないと聞く。
乱獲パーティーだ!気持ち悪いが…素材には代えられない。
数分後…その地には草すら残らない絶望の大地へと変貌を遂げた。
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【森霊の輝粉】・・・【森霊の粉】がさらに長い年月を経て輝く粉となった。エリクサーの元になる【精霊の粉】の素材になる。レア度4
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これが”森霊スライム”のレアドロか。なかなか今後重要になってきそうなアイテムだ。
取り敢えず一階層で採れる素材は大分採れたな。
。
二階層。二階層も出てくるモンスターは余り変化しない。しいて言うならムササビ型のモンスターが出るらしいが、可愛くて誰も討伐しないらしい。たしかキューティクルって名前の。
「それがお前か…」
目の前に現れるキュートな瞳。そのうるっとした瞳を見れば誰もが攻撃しなくなるだろう。
「でもごめんな。俺って素材にしか興味ないからさ」
人懐っこく甘えてくるムササビを捻り潰す。
「ぴぎゃっ!?」
可哀そうに…。動物愛誤団体が見れば発狂間違いなしだろ。俺だって本当はこんなことしたく無いが…素材の声が俺を呼んでいるんだ!
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【うるうるアイ】・・・キューティクルのドロップアイテム。うるっとして瞳がそのままドロップした物。特に使い道は無い。レア度2
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素材に使い道が無いのか…狩った意味が…。
いや、でもレアドロもあるしなぁ…。俺は狩るのをやめない。それがレアドロハンター()って奴だ!
お、キノコだ。
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【蛇眼草】・・・蛇の眼の見た目をした花を咲かせる。微量だが毒がある。この花に含まれる成分に脱力効果がある。レア度2
【淫靡な妖草】・・・媚薬の材料。レア度1
【うるうるアイ】・・・キューティクルが絶望した時、ドロップする。その眼に写すのは絶望か、あるいは希望か。レア度4
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媚薬…使わんて。これは今後スルーさせて頂こう。
………もしかして男冒険者から地味に人気な訳ってこれ…。いや考えないでおこう。
キューティクルからのレアドロップは今のところ使い道は分からないが…まああれば何れ使う時が来るかも知れない。
「イグナリア、居るか?」
『呼んだ?なにっ!?寂しかったの?かっわいい~!』
殺してやろうか。水ぶっかければ消火するかな?
『やめて!?何てことしようと!本題は何かしら!』
「精霊なんだろ?このダンジョンについて何か知ってねぇの?」
精霊って言えば、花や木々。このダンジョンにぴったりだ。
『ここってもしかして”森”?だったら少し知ってるわよ』
お!マジか。割と話し相手が欲しかっただけだが…割と使える奴なんだな。
『割とって何よ!いずれ精霊王になるんだからねっ!』
はいはい。
「このダンジョンの隠しフロアとか知ってるのか?別に隠しフロアじゃなくてもレアな草がある所とか」
『あんたたちの言う隠しフロアが何か知れないけど、確か18階層くらいになにかあったような無かったような』
曖昧だな。まあでも18階層か…。そこまで行けば何か分かるかも知れないな。
「お前って今何歳なの?てかダンジョンってなんなの?」
『レディに歳は聞かないの。ダンジョンは貴方達とは別世界から来た”記憶”よ』
へぇ…。記憶か...。そう言えばエルドラドの記憶もまだまだ見れてないな。一体お前に何があったんだエルドラド。
『ま、”七王”は特別だから死んでは無いんじゃない?多分彼の事だからどっかに隠居してる』
「そうなのか?もう死んだと思ってたよ。それに”七王”ってなんだ」
『”七王”は世界を統べていた王たちの事。私も詳しくないけど蟲王とか居たわね』
へぇ…もしかしてグラディアス=インフェリオより強いのか?いや、強いんだろうな。
戦いたくねぇ…。エルドラドですら未知数の強さなのに。
『帳はさ、彼の王とどこで出会ったの?』
初心者ダンジョンだが…ちょっと特殊だよな。あんな独特な解放条件聞いたこと無いし。
『へー。帳って前まで雑魚だったんだ』
「お?なんだやるのか?この俺と」
いきなりなんだコイツ。雑魚はお前だ!
『ぐぬっ…。契約している以上下手の事は言えないわね』
ふっ…解れば良いのだよ。
「イグナリアは何で王になりたいんだよ」
王なんて狭苦しくて、不自由で…それに孤独だ。
『帳が何を見たのか知らないけど…私は孤独な精霊たちの為に国を作る』
はぐれの精霊たちも居るって事か。多分イグナリアもはぐれなんだろうな。
「偉いな。バカにしてすまんかった」
素直な敬意。バカにしてたことは少し反省しよう。コイツだって過去に何かあったのかも知れない。精霊の事は詳しく無いが…多分弱い種族なんだろう。龍に居場所を追われ、誰かに助けを求めなければ解決できない。
『精霊は人と契約してこそだから。はぐれの子達も人と契約出来ればみんな幸せじゃない?』
「契約したら何かあるのか?」
『契約者の魔力を吸って精霊は成長していくから。はぐれの子達はこのままじゃずっと成長できないまま』
…なんて言うか。少し言葉は悪くなるが...寄生虫みたいだな。
『言葉悪すぎでしょっ!?』
「すまんすまん。イグナリアは俺の魔力を吸えてるって事だな?」
『そう。貴方のおかげで成長できてる』
ま、なら契約して良かったか。イグナリアの成長は俺にとっても利益になる。多分だが…。
「二人で頑張ってこうぜ。お前が精霊王に成れば俺も鼻が高い」
『ありがと。ちゅっ』
小さい身体で俺の頬にキスをする。少しむず痒いな。性的興奮は無いが、小さくても一人のレディだ。
よし、探索の続きをするか。
さて”森”の探索が始まりました。例に漏れずここでも何かあるでしょうね...。果たして一体これからどうなるのか!?




