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『TRANSPORTER』 ーBehind the scene shotー Recounting【The tale of 魚住隆也 FEAT. 大隅綾音 】  作者: 詩野忍


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Season.One 車上班添乗編 Story.5 ありがとうのお手紙  

魚住隆也のオフショットです。後日談として、書き手は詩野忍、話し手は大隅綾音、が担当します。

よろしかったら最後までお付き合い下さりますようよろしくお願いいたします。


 「ありがとうのお手紙」をもらったよ。

 とりゅうくんからの報告です。

 ん?何事?それは。

 オペレーションコール部からりゅうくん宛に紙面のメッセージです。

 受電が二件、Eメール受信が一件、

 会話の内容、メールの内容全文を記した書類でした。

 そこには、[褒賞対象]の判が押印されています!三件ともに。

 へえー!嬉しい制度だね。

 りゅうくんはそんな制度があるなんて知らず、

 その上新くんが赴任したおのおの店では、新くんが初めての受賞者だったって。

 でも、会話、メールの内容を読ませて頂きましたが、どれも誇大に誇張した表現ではなく、

 特に受電二件は、

 高齢女性の方で

「メールのやり方がわからないのでお電話をかけちゃいました。ごめんなさいね」

 率直にありのままのありったけの言葉をふりしぼってお話しなさっている内容でした。

「あの方は(りゅうくんのこと)期間限定と聞いたけれども、本当にもう会えん?」


 りゅうくんが言うには、

 連続時代劇の主人公で、

 好々爺の翁が悪役から粗末に扱われ、しかし悪役の悪事を暴いた際

「よの顔を見忘れたかの?」

 周囲は、

 はっ!として平身低頭。

 そうなる前にお会いした直後から慇懃はおおげさですが、

 どの方にも丁重に対応をと心掛けています。と。

 それからりゅうくんの御祖父様は先の大戦で大陸に赴き。

 りゅうくんには自宅の御仏壇にある軍服のお姿でしか知らず。

 よけいに大事に思ってしまうのだそうです。

 その無事の帰りを待ち続けた御祖母様。

 話を聞いているりゅうくんにはお会いする皆様同じように感じてしまうのでしたね。


 story.3のおばあちゃん、今回の受電のおばあちゃん、私のおばあちゃんにも、

 りゅうくんは根っからのおばあちゃんっ子なんだね。

 ついつい心配になって深入りしちゃうんだろうなあ。

 悪い事じゃないんだけれど。


 もう一方のメール受信の内容も意味深な投稿で、

 一度不在票投函されてて、その用紙を見てのリアクションを、

「ちぇ!魚住さんじゃないのか!!」

 のつぶやきを、

 りゅうくん離任前のいままでのお礼メッセージとして合わせて送付されていました。

 主婦の方から。わぉ! 言ってくれるねえ。


 りゅうくんは車上班から離任し、軌道班へ着任し二ヶ月後、

 前任車上班オペレーションコール部から、

「Award ありがとうの手紙」

 という名の額付きの表彰状が軌道班に届いたとか。

 りゅうくんが言うには、

「御挨拶に伺いたい所が多すぎて、時間も無く回りきれていなかったからなあ」

 オペレーションコール部でも、

 離任後も新くんへの

「ありがとうのお手紙」

 の受電受信が多すぎて、失礼ながら一つの賞として顕彰させて下さい。

 のお願いでした。


 業務に携わる者にとって、

 暖かい励ましのお手紙は、

 どれだけの勇気や元気を与えてくれることでしょう。

 感謝です。感激です。 


 りゅうくん、

 退任後でも瞼を閉じるとあの時の情景が今でも目に浮かびますって。

 私、綾音のアクションではないものの、

 りゅうくんと同じように幸せな気分になります。

 綾音とりゅうくん、二人別々の道を歩もうとも、

「ね!思いでは美しいままに?そんなこと、ほっといて!」

 の軌跡同様二人にとっての大切な宝物だよ。


 この先も、心穏やかに、心豊かに、歩いて行こう!

いかがでした?よろしかったら御意見、御感想を、将来の糧として、書き手の詩野忍、話し手の大隅綾音、心よりお待ち申し上げます。本日はお寄り下さいましてありがとうございました。

明日もお越し下さること、心よりお待ち申し上げます。


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