season.four In addiction編 story.12 子孝行
押忍身新治のオフショットです。後日談として、書き手は詩野忍、話し手は大鷲見美歩、が担当します。
よろしかったら最後までお付き合い下さりますようよろしくお願いいたします。
新くんの連絡先は、美歩には新くんから直接お知らせが来ますが、新くんの本家様には従姉様の義父様よりお知らせしているとのこと。緊急以外新くんには連絡が来ないはずが、偶然にも新くんの業務公休日に、本家様から緊急のお願いが舞い込みました。
内容は、新くんの家の方がお隣に911の救援要請をしたらしいので、市民病院に向かってほしい。でした。
現住所が市民病院に近かったこともあり、新くんが市民病院へ到着した時は緊急処置室にて原因を知る為のあらゆる方策をされていた時で、その対応をなさっている医師から新くんは、別室に呼ばれこう告げられたのでした。
「どうしてここまでほっといたのですか?」
きつく叱責され、背中にあるおできが医師のいままでの経験上、かなりやっかいな相手と対峙することになりそう。ご本人には知らせないで下さい。この言葉の意味がわかりますよね?って。
その日は原因の特定ができず、疑わしい可能性としての特定でこれからの方針の説明を頂き。
夜は新くんの家の方のご姉兄弟が大勢集まり病院のお許しを頂き、遅めの夜更けまで久しぶりのみずいらずで、家の方の体調も安定し、皆様楽しそうに懐かしむように談笑していました。
この時点では新くんと中村尚美様はご結婚、ご夫妻となられていましたので、本家様、ご姉兄弟と新くん夫妻が合流し、本家様からのお願いが。
「できるものなら、自宅に戻り介護ができるようにお願いできないだろうか?」
2人には拒否する理由もなく、快く快諾することに。
また、本家様から謝罪が。
「お2人にはいままで長い間我慢をさせ申し訳ありませんでした。すべて水に流してとはいいません。少しでもいいから許してあげて」
尚美奥様いわく。
「そのおかげで主人と一緒になれましたので、お気を使わずに」
だそうで。あっそ!くやしいー!と吠える美歩でした。
翌日新くんは、午前7時頃より緊急の会議の招集がかかり、外部からの連絡等は取り次ぎ不可の状態の会議内容です。そういう時ほどすぐにでも連絡を取らなければならない事態が起こるものです。
病院では午前7時頃、新くんの家の方の容態が悪い方に急変、刻一刻に悪化です。
新くん、家の方のご姉兄弟に病院が一報を入れてもどこにもつながらず、処置にも手がつけられず、従姉様の義父様に嘆願し4時間後ようやくメモが新くんの手元に。
新くんが病院に到着するまでの間は、家の方に装備を装着してお待ちしますと病院の配慮が。
「1人で1人にさせってしまったなあ」
現在でも新くんはこのことを後悔しているって言ってるなあ。しかたがないよ。
新くんが病院に到着すると、ようやく新くんの家の方は楽になれたって。本当にお疲れ様でした。ご両人。
担当の血液内科の医師からは、
「家の方のおできが現在の医療の未知の領域、今後の医学の道へ力を貸して下さらない?」
新くんのお願い、
「静かに家に帰らせてあげて下さい」
新くんの家の人の病院の滞在は実質1日と数時間。新くん、尚美奥様への介護の心配をかけず、面倒をかけず、負担をかけず、急ぎ足でほいじゃあなって感じですね。
いままで悪かったなあ!の気持ちの、子孝行なのでしょうか?
美歩は、お伝えしたいことがいっぱいあります。でも言わぬが花ですね。お元気で!
いかがでした?よろしかったら御意見、御感想を、将来の糧として、書き手の詩野忍、話し手の大鷲見美歩、心よりお待ち申し上げます。本日はお寄り下さいましてありがとうございました。