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【完結】破天荒な妖精姫は醜い夫を切望する  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
本編

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106.育児の大変さも楽しんでおります

 泣いては眠る我が子を見守る私は、頑張りすぎたのでしょうか。アレクシス様は乳母を探してきました。


「君が睡眠時間を削るたびに、俺が辛いんだ」


 乳母に預けるという手を思いつきませんでした。心配をかけたのは申し訳ないです。まもなく実家の両親も駆けつけてきますし、落ち着いたらお兄様も顔を出してくれるそうです。


 前辺境伯夫妻のお義母様とお義父様は、昼間の育児を手伝っていただいています。ご子息が亡くなられて、もう孫は望めないと諦めていたとか。養子とはいえ、アレクシス様の娘の誕生を喜んでくれました。


 お陰で、私は昼間に休憩を取ることが可能になりましたわ。夜はどうしても泣くので、一晩中抱っこしていることもあったのですが。その分を昼間に休めれば、とても楽になります。


 一ヶ月で皺が消え、二ヶ月で表情が動くように。あれよあれよと三ヶ月目に入った今は、手足を動かし動くものを目で追っています。成長が早いと言われましたが、比較対象がないので分かりませんね。


「お父様達がお見えになるから、客間の支度をお願いね」


 夜間の育児と授乳を乳母に任せたところ、すごく体が楽になりました。アントンに任せていた家の差配も行えるようになり、気持ちも楽です。ただ我が子に飲ませていた乳が余ってしまい、胸が張って辛くなりました。


 夜、頑張って起きて飲ませようかしら。迷っていたら、アレクシス様が吸ってくださって。本当に気の利く旦那様で助かります。


「あら、アストリッドが泣いてるわ」


 娘の泣き声に気づいた私が顔を上げると、すぐに泣き声が消えました。どうやらお義母様があやしているみたい。人手があると助かります。


「ヴィー、ご両親が見えたぞ」


「今行きます」


 大急ぎで部屋を出て、廊下を歩く。久しぶりですね。あの子が生まれてすぐにお会いして以来かしら。この三ヶ月の間に、両親は実家の権限をお兄様に譲りました。もう公爵夫妻ではありません。


「可愛いアストリッドちゃんに会わせて頂戴」


「お母様、先に可愛い娘に挨拶をしてくださらない?」


「ヴィー、アストリッドちゃんは一緒じゃないのか」


「お父様まで……」


 つい先日まで私が最優先でしたのに。せめて挨拶だけでもしてほしいわ。でも孫は可愛いと言いますもの。


「ミランダお義姉様の方はよろしいんですの?」


 私より一月前生まれた跡取りもいるのに、こちらに遊びに来ていいのかしら。手が足りているの? 心配した言葉に、いそいそと廊下を歩くお父様が笑いました。


「ちょうど、カルネウス侯爵家のご両親が滞在していてな。私達がいない方が、気兼ねなく振る舞えるだろうと出てきた」


 まあ、そうだったのですか。気を使ったような言い方をなさっていますが、実際は遊びに来たのでしょうね。だって、お土産の量が多すぎます。


 客間へご案内する前に、アストリッドと会わせてほしい。お母様の我が侭に頷きました。荷物の運搬は、侍女や侍従に任せましょう。


「アストリッドちゃーん! あら、失礼」


「いいえ、こちらこそ」


 レードルンド前辺境伯夫妻と、エールヴァール前公爵夫妻。牽制するように距離を置いた途端、仲介するようにアストリッドが泣き始めました。泣く子には勝てません。すぐに二組の祖父と祖母は仲良く、娘をあやし始めました。


 数日は娘の世話をおまかせ出来ますね。私は拗ねた旦那様をお世話するとしましょう。ふふっ、今夜が楽しみです。

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