人心地
「さてと。現在のおさらいだけど・・・」
小腹がふくれて人心地ついた所で隆一はリシャックに話しかけた。
「「ん?さっきも言ったけど」」
「ああ。さっきは色々と混乱してたから。まず気になるのが・・・電池なんだけど」
「「電池?」」
「スマホ、今リシャックが入ってる青い箱って言うか、板?なんだけど」
「「へぇ、スマホって言うのか」」
「やっぱり知らないか。いや、それはいいんだけど、画面起動しとくのに電気・・要はエネルギーが必要で、それは補ってやらないと無くなっちゃうんだよ」
「「そうなの!?じゃあ僕どうなるの!?」」
慌てるリシャックが血相を変えて聞き返す。
「いや、普通はそうなんだけど・・・」
隆一は口ごもりながらスマホのピクトドット欄に目をやる。
「満タンなんだよな・・・」
電池残量を示す表示は100%となっていた。昼見たときは80%位だったはずだが・・・。
「多分、リシャックの魔力かなんかわからないけど、そんなのが電池替わりになってるんだろうけど・・・」
「「うーん。確かに魔力がちょっとずつ減ってる感じはするけど、多分寝たら回復するよ」」
「やっぱり魔力とか魔法ってあるんだ。」
「「そりゃそうだよ。ないとほとんどの人とか妖精とか生きれないし」」
取り敢えず、身の安全は確保されたらしいリシャックが説明する。
「「エスミーアは凄く広いんだ。危険な生き物もたくさんいるし、火を起こしたり、水を操れたりしないと、力の弱い人族はすぐに絶滅しちゃうよ」」
隆一はリシャックの説明に真剣に耳を傾ける。
どうやら、本当に異世界転移だと改めて実感しながら。
ブックマークありがとうございます!
大まかなストーリー展開は決めているのですが、なかなか進まない(^_^;)
とはいえ筆者、かなり海と釣りが好きなので、海辺のサバイバルは趣味全開で書いていくつもりです。
因みに亀の手、イッコ貝、ヒザラガイは全て実在でどこの磯でも簡単に拾えます。漁業権はまず設定されているものではありませんが、乱獲したり磯を荒らしたりしないようお願いしますね(そんな人はいないと思いますが)