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3話【邂逅】

ついに異世界です。

なにかと誤字脱字等多いかもしれませんが、皆様よろしくお願いします。


「んっ………ここは……?」


目が覚めると見知らぬ森で仰向けになって倒れていた。


「俺はどうしてここに?確か多分異世界行きの魔方陣に落とされて……」


だんだんと記憶が戻っていく………そしてよく知るイケメンの顔が頭に思い浮かんだ。

完全に思い出した俺は、勢いよく起き上がった。


「…ッ!!光の野郎!俺を巻き込みやがってぇ!」


と、独り言をしながら立ち上がると、俺は絶句してしまった。

理由は周りの景色である。

森がまるで聖なる光に照らされているかのようで、それでいてまるで違う世界に来たような感覚に俺は陥っていた。

しかしすぐに頭を振って、意識を取り戻す。


放心している場合じゃない。今はこの森を出ないと。


俺は何故か少しワクワクしながらも、森を出るために歩き始める。



そして、俺の異世界漫遊が始まった。







はーい皆さーん!

巻き込まれキャラこと、神谷竜玄だよ~!テヘッ☆


…………………………


すいません。見事なまでに気持ち悪いですね。


とりあえず現在地を見て見ましょう。

なんと未だに森の中!

さらにさらに!俺の目の前には、一つ目に緑色の体をしている太った巨人(金棒付き)おそらくは魔物がいるよ!!

おっと忘れてはいけない!なんとさらに俺の後ろには白髪の美少女が!?


……って、なにこの状況?

おわかりの通り、何で俺に主人公イベントが発動してるのぉぉぉぉお!!


まあ、ここまでの事の顛末を話そうではないか。





―――――30分前



俺は異世界である可能性の高いこの森に来て二時間。

ただひたすら森の中を歩いていた。


「どんだけでかいねんこの森……だりぃ…」


2時間歩いていてわかったことは、ここにある植物やたまに見る鳥が一切見たことないものしか存在していなかった。

森の中なので小さな虫などもいるが、どれも見たことないものしか見かけていない。

まだ確定ではないが、ここが本当に異世界なのは間違いないようだ。


俺はふとここで気付く、二時間も歩いていて体の疲労がないことに。


そういや全然疲れんな。

もしやすると…異世界(多分)に来て身体能力が上がってるとか?


俺はそれを確かめるため、軽くジャンプをした。


「うぉっ!」


すると、軽くジャンプしただけで五メートル以上は飛んでしまった。

予想通り、着地も特に膝を痛むことなく難なくこなす。


「まさかここまでとは……」


とりあえず俺は色々な事を試した、木を殴ったら簡単に折れ、蹴っても同じ、軽く走ったらまるでバイクに乗っているような速さ。

すべてにおいてここに来る前より、全体的にかなり…いややばいほど身体能力が上がっていた。


自分の身体能力のあまりの異常さに驚くが、このまま立ち止まっていても拉致が空かないので、せっかくの身体能力を使って思いっきり走りだす。


やべぇ……全然疲れない。


走る楽しさを知った時だった。


とまあ、10分で飽きたけどな!



しばらく森の中を迷っていると、何か妙だと思い足を止めた。


おかしい……森が静かすぎる。

もしここが俺の望み通りに魔法ファンタジーな世界なら、魔物というものがいるはず……なのにさっきから一回も遭遇してない。

そうじゃなくてもここ数十分動物も一切見ていない。


嫌な予感がするな………いや笑いごと抜きで………



そして突然に……


「きゃああああ!!」


「なっ!…もしやこれは………イベント!!」


脇役の俺に主人公イベントだと!?

そんなバカな………………


しかし見捨てるという訳にもいかず、とりあえず様子を見てみようと悲鳴のあった場所まで向かう。


やはりというべきか、目の前には一匹の魔物らしき緑色の巨人と、地面にお尻をついたまま動かない白髪の女の子がいる。


魔物の方は、いわゆるトロルというやつだろうか。緑色の肌をしており、太った小汚い巨人だ。

その大きさ、大人3人分はありそうだ。


まさに今、魔物は右手に持った巨大な金棒で、女の子を襲おうとしている状況。


まじで潰す気かよ?…と、いらないツッコミ。



女の子は恐怖で腰が抜けたのか、地面尻を付き今にも泣きそうな顔をして一向に動けていない。


このままだとまずい!


俺は自分でも驚くほどの速さで、常人から見れば一瞬で女の子の前までいくと、巨人の金棒を両手で受け止めようとする。

自分も危険かもしれないという思考よりも早く、身体が勝手に動いてしまっていたのだ。



あっ…こりゃ俺死んだな…………

まあ、さすがに力の差はあるだろうから潰されるだろうな。

あー、なんとも短い人生だったよ。



と、いよいよ金棒は俺の両手へと振り下ろされる。

最後まで結末を見届けるために、目は瞑っていなかった。



…………………………………て…あれ?


痛くないし何か楽に受け止めてんすけど………


驚くことに、簡単に受け止めてしまったのだ。

特に痛みもなく、衝撃も思っていたよりなかったため、まさに拍子抜けしたような感じだ。


もしかして体も頑丈に?それなら話しが早い。


俺は巨人が引き戻そうとする金棒を左手だけで掴み拒んだ。

巨人は必死に金棒を取り上げようとするが一向に金棒を動かすことができないでいる。

そしてそのまま俺は右手で金棒を思い切って殴ってみた(ちなみに金棒は縦三メートル横1メートルほどの大きさ)。

するとどうだろうか、ただの木製なのか呆気なく金棒は粉々になり、その衝撃で巨人は後ろに少し後ずさる。


おっと………いけるいけるいける!

こりゃあ、もしかしたら倒せるぞ!



ということで、俺は今魔物と対峙しながら女の子を助けている訳だが、実際どう倒そうか考えていなかったため、悩み中。


まあ、とりあえずいっちょやりますか!!

っと、気合いを心の中で入れた。




そしてこれが、俺にとって初めての魔物との戦闘と、この世界の住人との出会いだった。



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