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虚数仕掛けのRPG  作者: カササギラノ
第1章 虚数世界 編
5/6

1+4i 話 波動使い

夕暮れ時、


私たちは小屋へ戻ってきた。



というか、戻ってきてしまった。



この世界に来てまだ6日、



チート能力を持った仲間とチート級のモンスター?



こんなのありなのか…



「すごいですよアヤさん!やっぱり素質があったんですね!」


「あ、あはは…」


正直この状況、まずいと思う。


サキはこんな感じだから気づいてないだろうけど、これまで建てたフラグ全て回収しているという事実、


これかなりまずい。


ここは虚数世界(イマジナリーワールド)、今までの通り、なんでも起こりかねない、


注意して行動しないと…



「ナー、ナー」



…フィーナが泣いている。


「おかしいですね、餌はさっきあげたはずなのに…」


何かを感知する能力でもあるのだろうか…


「お、おい!あんたら!」


…あった。


森からツインテールで小柄な子が出てきた。

それにしても、なんで怒ってるんだ?


「な、何…?」


「何?じゃねーよ!なんだよこのオーラ!」


「オーラ?」


「ああそうだよ。寝ようと思ったら急にとてつもなくデカいオーラが出現してそのせいで全然寝れなかったんだよ!」


「は、はぁ…」


「で、仕方なくオーラのするとこに来てみたらあんたらがいたってわけ。どうにかしてくんないかな、このオーラ。」


「どうにかしてって言われても…」


「オーラなんて聞いたことがないですし…」


1年もここにいるサキでさえ知らないのか…


「あんたら新人だな?オーラも知らないのかまったく、オーラってのは…」


オーラは物体が放つ力のようなものらしい。

(現実世界でいう放射線的な?)

その物体の強さなどによってオーラが変わるらしい。


「分かった?」


「うん、まぁ一応。」


「で、あたしは唯一この世界でオーラを感じ取れる人間なの。」


「唯一?1人だけってこと?」


「そう、唯一。あたしと同じ、波動使いのオーラはどこ探してなかったからな。それより、」



「あんた何捕まえたんだよ、」



「え?」



「だから、あんたの持ってる杖がこのオーラの発生源なの!」



…言っていいのだろうか…


『危険度SSSのモンスターを捕まえた』


なんて…



「あー別に言わなくていいや。」


安心した。言わなくていいのか。



「あーでもこのままだとあたしの脳が壊れるから対波動用の杖に変えてくんね?」



「いいけど…その杖はどこで手に入るの?」



「…持ってねぇのか…オイラー街で虚化金が売ってるから買え。杖はあたしが作る。」


「杖作れるの!?」


「ま、まぁな。波動使いをなめんなよ?」


…照れた。


「その、オイラー街ってどこにあるの?」


この世界に来てからずっとここで暮らしているから街になんて行ったことがない。


「オイラー街にも行ったことねーのかよ…仕方ねぇな、あたしが行ってやるよ。その代わり、」


そう言って彼女は片手を私たちの前に出した。


「何?」


「金だよ、お金。虚化金を買えるほどあたしには金がないんだよ!」


「私はお金持ってなくて…」


「マジかよ、じゃあ隣のあんたは、」


「いくら…ですか?…」


サキ…この威圧感に完全に萎縮しちゃってるな…


「1500i円。」


「あ、それぐらいだったらあります」


サキは1枚のお札と1枚の硬貨を渡した。


「さっきはきつく当たってしまってすまない。ちなみにあたしは波動使いのレナ。あんた達は?」


「私は獣使いのアヤだよ。」


「私は研究者のサナです。」


「そうか、よろしくな。」

「それじゃ買ってくるから、できるだけオーラを抑えるようにそのモンスターに言っておいてくれ。」


そう言って彼女はまた森の中に消えていった。


「ねえ、サナ、」


「何?」


「1500i円ってどーゆー事?」


「…あー、この世界の通貨は実数と虚数の2種類があるんです。商品によってどっちを使うか変わるんですよ。」


「へぇ、そうなんだ…」


満天の星空の下、2人は突然現れた波動使いレナを待つ。


(あ、ディザスタードラゴンに言っとかないと…)



<ステータス>


・アヤ

Lv:50

職業:獣使い

HP:175

攻撃:50+50i

防御:120+120i

AP:260


・サキ

Lv:50

職業:研究者

HP:195

攻撃:30+40i

防御:110+110i

AP:230


・レナ

Lv:?

職業:波動使い

HP:?

攻撃:?

防御:?

AP:?



書き方を少し変えてみました。

ちなみにステータスの計算は某対戦ゲームの計算方法になってます。

ステータスが複素数になっていることについては、のちのち作中で出てくるので、お楽しみに。

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