表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様に拉致されました  作者: 柴犬
8/26

第七話 ウィル の無理矢理な日常 4

ご指摘のあった部分を、今から修正します

 モグモグ 、んくんくっ!


 次から次に鍋の具材が、双子の口に運ばれる。


 ウツボは既になくなっている。量が量だけに全員に少しだけしか渡ってないのだ。


 それで足りないので、双子は鍋を唯ひたすら貪る。


 よっぽど美味しいんだろう、満ち足りた笑顔だ。


 その微笑ましい笑顔に、その場にいる全員がほっこりする。


 作った甲斐があった。


 酒のツマミが無くなったので追加、魚を三枚に卸切り身にし鉄串を刺してタレを付けて焼く。


 焼ける間に若布を洗い、茹でて酢醤油で和える。


「兄ちゃん、それも食わせてくれるのか?」


 漁師の一番背の高い人が尋ねる。


「はい、それに」


 漁師さんの言葉に対して首を縦に振りつつ、二人の方を見る。


「まだ食いそうだしな」


 ご飯も既に五杯目に突入した。


「ところでご相談が」


「料理の料金か? 最近、海オークが海を荒らして漁に出れないから、魚があまり捕れないで金が無いんだ」


「お金はいいです。昆布と鰹節の使い方を見せる為に、料理して見せたんですから」


「良い人だな。それで相談とは?」


「この鰹節と煮干、昆布、他に食べられる海草について。作り方。調理法と作成方法、保存方法を教えるので、やってみませんか?」


 その言葉に眼を細める漁師のおっちやん。


「兄ちゃんなにが目的だ?」


「実は、これらは製造するのに時間が掛かるんですよ、僕がこれを作る時間をひねり出すのに、どんなに苦労したか」


「それで?」


「あなた方が作ってくれたら僕は凄く助かります。しかも市場に売れば収入になります」


「売れるのか?」


 疑い深く、此方を見る漁師さん。


「初めは売れません、今まで見た事がない物ですから。ですが目の前で実際に作って食べればどうです?」


 はっとした顔をする漁師。


「なるほど味をみればその良さが分かる。具の少ない海草だけのスープだけでも掛かる費用は手間賃だけになるしな」


「しかも長期保存が利くので、腐る心配が殆どない」


「「「「「「おおおおっ!」」」」」」


「というわけです。この鰹節は材料は鮪か鯖でも代用は可能ですが、どうですやりませんか?」


「「「「「「やるぞおおおっ!」」」」」」


 テンションのあがる漁師達を見て、ニッコリ笑う。


『バロン先生』


 念話をバロンに繋ぐ。


『 ウィルか? 女体盛の真っ最中なんだが』


『ただの腹いせかと思いましたが…まあいいでしょう。ここの漁師さん達の鰹節を作る利権を、守るよう上の方に頼んでください。貴族や王族が、これの価値に気づく前に』


『価値? それにわしになんのメリットがある』


『今度好きな物をたらふく作って上げます。ご希望なら上の方々も一緒に』


『いいのかっ! それに価値とは一体?』


 その念話に指を振る。


『いいですか、この世界は耐熱ガラスに缶作りの製造法もないんです。これらは兵站に最適です、もしこれを眼を付けられ規制されたら、一般に出回りません。そうすると僕が購入できないです』


『わかった、国王と学院長に打診しておく。だがそれだけではうまくいかんぞ』


『鰹節をふんだんに使った料理をご馳走します。それにこれらを大量に作るには人手が沢山いりますので、スラムの人間を使えば治安が少しは良くなるでしょう。犯罪の多くは食えない事が原因ですから』


『なるほど王は治世面で名声を手に入れ。学院長は献策したことで評価が上がるか』


『はい、うまくいけば餓死者を減らせますし、国外に売れますよ』


『わかった予算も此方で用意しよう』


『お願いします』

 

 そう言って念話を切る。


「兄ちゃんなにしてんだ?」


「いえ、鰹節を作るにあたって、他に用意する物はないかと思いまして」


 漁師さん達は、その言葉にばつの悪そうな顔をして頭を掻く。


「二つ程あるんだが、なんとかならないか?」


「なんです?」


「一つは、海オークが近海を荒らしまわって船が出せ無い事だ」


「そちらは何とかしましょう。それで、もう一つは?」


 漁師さん達はツアールとロイガーを見る。二人はその視線になにか感じたのか、すぐさ此方に来て僕の後ろに隠れると、きゅと服の裾を掴みこちらを上目使いで見る。


 そのしぐさが可愛いので、思わずそこにいる全員の、頬が緩む。


 いやいやっ僕はロリではないぞっ!


それにこいつら、こんなキャラじゃないだろうっ!


「実は深刻な嫁不足でな」


「いや関係ないだろう」


 僕は脊髄反射で突っ込む。


「若いのも中央に行って後継者不足なんだよ」


「聞けよおっちやんっ!」


「そこでだっ! その嬢ちゃん達を俺達の嫁にくれっ!」


「「「「「「お願いしますっ!」」」」」」


「ロリコンどもがっ! うちの子に何言ってんだっ!」


 それからツアールとロイガーをめぐって殴り合っていました。


 当たり前でしょうっ! 理由はどうあれうちの使用人と言ってたんだから。


 なぜか二人共殴り合ってる最中笑顔だったが。


 解せぬ。

 



お読みくださり有難うございました。ストック が切れました、なるべく早く書くつもりです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ここまでの感想?を言うと 上げる前に読み直してるの?と
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ