表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様に拉致されました  作者: 柴犬
4/26

第三話 双子神の転機 1

 もうすぐ、ストック が切れます、すみません、なるべく、早めに書きますから。 

 予定を早め投稿しますが、次の予定は変えない予定です(多分)

 

~ ツァール & ロイガ ー の視点~


 時は、少しばかり遡る.


彼女達は己たちが仕える神の命により数年前より、能力を封印されてこの地に降臨した。


 役割は、魔人達と同じ、バランサー である。

 

 引き受けた理由は、暇な時は、自由にしても良いというお墨付きを、貰ったからだ。


 とはいえ、はっきり言って遊ぶ暇もないありさまだ。

 

 単純に言って、管理する者が少ないからだ。

 

 バランサーには、四つかの グループ に別れている。

  

 まず一つ目、並行世界からの転移者。

 次に二つ目、前世の記憶をもつ転生者。

 更に三つ目、彼女達のように能力を、そして一部の記憶を封印された神。

 最後に四つ目、少しずつ増えている、罪人(神)から選ばれる戦闘司書。

 

 彼らだけで広大なこの世界を管理しろなどと、どだい無理な話だ.


 しかも、戦闘司書に至っては封印されているとはいえ神までもが、その基本 スペック は、人間を ベース にした魔人より劣っているのだ。


「姉様、この前休みを取ったのはいつでした?」


「聞かないで… ロイガー 」


 二人がいるのは、冒険者が多くたむろう酒場だ。


 注文した、石のように硬い黒パンを ナイフ で切り落とし、一番安い屑肉と野菜屑を煮込んで、塩で味を付けた スープ で柔らかくして食べているのはいい。


 それより異常なのは、この場所にそぐわない二人が居る事だ。


 店内は薄暗い、カンテラ と、蝋燭の明りだけが頼りだ。


 店は酒精と、カード 賭博、サイコロ に興じる冒険者。


 稼いできた冒険者相手に媚を売る娼婦。


 だが、誰もが二人にに見向きもしない。


 否、避けているのだ。


 そのため、二人の周りだけ、人が居らずそこだけが、貸切の状態だ。

 

 容姿が、悪いのではない。


 むしろ、何も知らない特定の男達からは、何度も好色な視線に晒された事もある。


 整った鼻梁に、鮮やかな深紅の瞳。髪はは長く腰まで程あり、銀色で、もう一人は、肩までしかなく同じ銀色だ。絶妙なバランスで配した、理想的な目鼻の位置といい美の化身と言っても過言ではない。

 

 肌は白く、黒と白という対照的な、沢山のフリルのついた服装は二人をひきたてた。

 

 絶世の美女。


 男達は二人をそう評価するだろう。


 但し、八年後だが…。


 今は、唯の七歳の幼女だ。

 

 話を戻そう、本来、彼女達の賃金なら、こんな粗末な食事ではなく、もっと高い食事を、頼むのが普通だ。


 この料理は、金の無い、新人冒険者向けのものだが、あえてこれにしている。


 やたら硬く香辛料の効いたステーキだの、バターの香りの強い魚のムニエル 、肉の臭みを生クリームや牛乳で、消したシチューなど、口に合わないからだ。

 

 偏食が酷いと、解かってはいるがやめられない。


 だガ、無理に食べたときは、胃が重い感じがして、食欲をなくした。


 仕方が無いので、何とか食える一番安いこのスープを、食べているのだ。


 彼女達は、度重なる仕事の疲れと、この食事へのストレスでへばっていた。

 

 たとえ、休みがあってもおそらくストレスの発散はあまり見込めない。

 

 単純に、この世界は、娯楽がおどろくほど少ないせいだ。


 一応、神の避暑地という場所ではある以上、記憶まで封印されている神にとって、ただ生活するだけで娯楽になる。

 

 二人は記憶だけが、限定的に解放されているせいか、あまり、楽しめないのだ。


 例えば、現代のラノベや、TVゲームもしくは、アニメや カラオケ、スポーツなどの、最新型の娯楽を知っているものが、田舎の、賭博や色町、酒場しか無いところに遊びに来るようなものだ。

 

 はっきり言えば、全て投げ出して寝てすごしたい。


 そうとも言ってられない、彼女達が働かなければ、この架空世界は、数日も待たずに崩壊する。


 ここはそんな世界なのだ。

 

 これは、仕方ない事なのだと割り切るしかない。


 それはそうと、人間は、おろか、一部の神しか知らないことだが、、世界各地で信仰されている、一神教、多神教、二神教と、崇拝され、今現在この世界に遊びに来ている神は、人々の願望から生まれ、顕現した存在だ。

 

 だが、いつしか人格を持ったこれらは世界を長い間、人間の為に世界を管理するようになって、暫くして、ひどい ストレス を感じるようになり、自分達を創った人間達に、殺意を、持つようになった。

 

 実際滅ぼされたところもある、悪徳の町、ソドムとゴモラ、ノアの箱舟と、世界各地で伝説があるくらいだ。

 

 この事に、気づいた一部の神は、ストレスを発散する場として、ここを創ったのだ。

 

 だが、ここを創るには、本来の神々では不向きだった。


 人からの信仰から生まれた神では、現実世界、もしくは異世界に干渉する事はできても、架空世界に干渉する事は無理なのだ。

 

 たとえ、この世界で生まれ育った人間の信仰を受けてもだ。


 そこで、彼女達のような、物語に出てくる架空の暗黒の神の出番だ。

 

 幸いにして、必要としていた全ての神が存在していたので、この世界創るのはたやすかった。


 だが、本来の物語では怪奇性が強くこの世界が楽しめない。


 そこで、様々な物語を追加したのがこの世界だ。


「お休みは、ともかく、贅沢は言わないから出会いが欲しい」


「姉様、私達中身はともかく、外見は子供なんですが…」


「おい」


「勇者を望む但し、ジョブではなく、ペドの方で」


「お断りです」


「こらっ! 聞いてんのかっ!」


「しかたないでしょう、周りの戦闘司書は、おじさんばかりだし」


「姉様、戦闘司書は、元々死刑囚か、終身刑を喰らった奴がなるから、年食ってるのは当たり前」


「この糞 ガキッ!」


 ~暫くお待ちください~




 …しばらくして。


二人の足もとには、先程二人に殴りかかろうとした、男が、ピクピクと、手足を痙攣させて、のびていた。

 

 彼方此方が ボロボロだが、やった本人はこの二人だ。


 まず、ロイガーが殴りかかった拳を、掴んで投げて背中から床に叩きつけ、動きが止まった所を、姉のツァールが、電撃の魔術で、痺れさせ、後は動かなくなるまで蹴り続けたのだ。


 二人は、配下の、戦闘司書に、念話で連絡をとる。


『戦闘司書2号、狼藉者を捕獲、二~三日程、牢屋にぶち込んで』


『了解、またですか? 御嬢、この間のぺド野郎みたいなやつですか』


『…私が言うのはなんだけど、毎回じゃないよ?』


『御嬢、好みの年上の勇者を望むのはいいですが、夢と現実の区別はつけてください』

 

『う…どこかに、いるもん』


『それで、きもい男や性欲丸出しの男は投獄ですか、たちが悪いですぜ』


『ううっ』


『実際うちらの中には、中々の奴が居たのに、目つきが イヤラシイ と言って、脛を蹴ってたし』


『うううっ』


『中には、御嬢に一目ぼれした奴が居ましたが、自分の顔を鏡を見言ってくださいと言われて、引きこもったし』


『うううううううっ!』


『ごめん、2号後で、姉様よく言い聞かせるから』


『了解、若いのを寄越します』


『ひ~ど~い』


 膨れるツアール 。


『姉様、自業自得』


「それは、そうと、こいつは誰?」


「さあ?」


「あ~こいつは、座る席を嬢ちゃんらが、占領してるのが気にくわねえって! 言ってたんだが聞いてないか?」


 店の奥から、でかい体の男が出てきた。


「 アルゴ店長様?」


「ええ? 何でそんな事言ってるの? この、おじさん、なにも言わずに座ればいいのに」


「嬢ちゃんらがいうか? この間、服に酒が付いたと言って、ボコボコにしたくせに」


「「…」」


「他にも、子供と言うなっ! と言って殴ってたし、周りが怯えてたぜ、気づいてないのか?」


 二人は、周りを見回すと、全員目を合わせない。


「皆様すみませんでした」


「ごめんなさい」


 二人して土下座して、謝りました、それはもう…。




お読みくださり有難うございました、後、感想をぜひとも、お願いします、作者の、原動力になります(割と切実です)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ