第二話 ウィル の無理矢理な日常1
ご指摘が、ありましたので、修正しました、プロローグと、一話は近いうちに、修正します
~魔人状態ではない、ウィナリル・ラン の視点~
魔都アーカム.
この街は、この世界では、最大規模の錬金術と科学、魔術を駆使して島に創られた都市だ。
ゆえに外部からは攻めにくく守りやすいところある。
軍の連中以外が中央に進入したいと思えば、海路か島の両側にある大きな橋か、どちらかを渡るかしかない。
他は、空路は無理だろう、入れるのは限られた人間だ。
他にも山岳からという選択があるが、これは物凄く険しいうえに道なき道を歩くはめになる、というか無理だ。
そんで僕はと言うと、アーカムの港で釣りをしていた。
格好はというと、ボロイ帽子に、服装は粗末な木綿のシャツにズボン 、穴が開きそうな靴に、薄汚れた靴下を履いて、同じような身も知らぬ釣り仲間と共に磯釣りをしていた。
貧乏だからでないやい、事情があるんだい。
「おっ! 引いてる」
テグスの糸に、釣り針と、浮きを付けただけの仕掛けに、細い竹を加工した釣竿を伝って、魚が喰いついた感触が、伝わったので、合わせる。
『なにを、やってるのだ君は?』
『釣りですけど新鮮な魚が食いたいので』
『…まあいいが、それで昨日の マフィア の残党は、あらかた捕らえ終えた、それで、彼らの残りだが、まだ、何人か捕まえる事ができない』
『となると、橋は、検問かけてもらってますし後は山か、ここかですか…』
『そのことなんだが奪われた、魔導書とは別に、もう一つ盗まれた物がある、おそらく、こちらが本命だったんだろう』
『聞いてませんが?』
『表紙だけの偽物だ発見が遅れた』
『肝心な本物の中身は?』
『 ルルイエ 文章』
その念話に、ピクリと、反応する。
『《深きものども》ダゴンに使える、異種姦で増える半人半漁の奉仕種族が? だとすると、ここから逃げ出すのに船は使わないかも、下手すれば、川底からもう既に逃げ出しているかもしれませんね』
『近年、人との混血が少なくなってるんだがな…』
『ああ、ここの世界の住人は神か、神の血を引いているのが多くて返り討ちに遭ってるんですね』
「そうだ、それで、魚との混血が最近進んでるらしい』
『それ…誰から聞いたんです?』
『ああ、うちの戦闘司書だ、何人か人相が変わってたんで調べてみたら先祖がえりした《深きものども》だった、それで奴ら教育が解けてたらしい』
『どっ、どうしたんですかそいつら』
『今と同じ待遇でいいから保護してくれだと』
『…まあいいですけど』
『念の為そこで暫く見張ってくれ、場合によっては制圧を頼む』
『あのう忘れてるかもしれませんが、僕は戦闘系の スキル 殆どもってませんけど、しかも戦闘訓練つんでないんですけど』
『お前そうだったな、最初から普通に仕事ができてたから忘れてたよ』
『忘れないでくださいっ! ともかく一人では厳しいです』
『人手が足りないから戦闘司書は使えないいんだが』
『僕が初めて魔人となった時に、捕縛して戦闘司書にした百人の元盗賊は?』
『とっくの昔に、別の国に派遣してる』
『それで人手不足だから僕一人にやれと? 死ぬのはいいが任務失敗するなと?』
『そこまでは言わないが』
『死ぬのは良いいですが、それで仕事に失敗するのは嫌なんですが…』
と、ウィルは、いかれた事を平然と言い放つ。
『…まて、今、死ぬのは良いと言ったのか?』
『はあ? まあ、どうせ生き返るから、いいじゃないですか』
『想像を絶するような痛みが、あるだろ?』
『そんなのは、自分から切り離せるでしょう? 僕は、昔からそうしていましたし』
なにか考えるような思考が感じられるが不意に止まる。
『どうしました?』
『なあ、あの元盗賊達が、なぜ、別の国に派遣されたか理由を知ってか?』
『いえ』
『あの狂人の近くに居たくない、あいつの傍に居る位なら、どんな所でもいいから他所に行きたいと、言ったんだが…戦闘司書の教育を受けたのにな』
『災難ですね、あの人達も僕と戦った後に、そんな人に遭うなんて』
『…仕方ない手伝いをやる』
『誰です?』
『俺達を此方に寄越した神の双子の従属神だ、俺の知る限り絶世の美女だから、あえば直ぐに分かる』
『おおおおっ! 期待していいんですね』
『俺が保障する』
会うのが楽しみだっ!
思わず拳に力が入る。
『ただし、未成年だがな』
『だああああああああああっ!』
『手を出したら犯罪だからな』
『あなたが言うなあっ!』
『俺は成人だ』
『この似非ショタがああああああっ!』
『じゃあな切るぞ』
『この期待に満ちた感情をどうしてくれる』
『がんば』
その念話を聞きながら、アイテムボックスから、持ってきた小さいまな板で魚を出刃包丁で三枚にさばく。
その切り身に、バックからだした細い竹で作った入れ物の刺身醤油をかけて、食べる。
これの他に、自作の出汁昆布、煮干、干し飯、味噌、塩、味醂、濃い口醤油、他は各種調理道具と飲み水が、ある。
うん美味い。
「兄ちゃん、よく生でくえるな~」
声をかけられた方をむくと僕と同じような格好した オジサン 達が話かけてきた。
日焼けした、垢だらけだが、人の良さそうな笑顔だ。
たぶん、ここらの漁師だろうか。
「ええ、故郷の食べ方なんですよ…それで」
「仕事しろっ!」
「天誅っ!」
答え終わる前に、いきなり飛んできた髪の長い ゴスロリ 服を着た幼女達に抱きつかれた。
バリバリッ、と音が聞こえると同時に、焼けるような感覚が僕の全身を襲う。
感電? 不味い意識が…。
僕は、そのまま気絶した。
「あれ? まともに喰らった」
「まずいよっ! ロイガー気絶してる」
いきなり現れる双子の幼女達に目を擦り幻でないと分かると、おじさん達は唖然とした。
これが、ツアール、ロイガーという今後行動を共にする神達との初の出会いだった、不本意だが。
お読みいただき有難うございました