第九話 ウィルの無理矢理な日常 6
明日、NTTからKDDIに、変えますので暫し更新が遅れるかもしれません。
今の所不明。
液体を撒き散らす音が辺りに響く。
「キサマ、ハカッタナ」
《深きものども》の声とともに、僕ははニヤリと笑う。
「当たり前だろう、誰がお前達の前で無駄話をするか」
手を振ると、その手にはポーションがある。先程落ち込む振りをしてアイテムボックスから出したのだ。
ポーションの中身は全て、漁師さん達に振りかけていた。
「私、無駄話のつもりでした」
「姉様も?」
きょとんとする双子達。
…あなた達は。
「まあいい、これでお荷物はない。戦いはこれからだ」
その声と共に、うめき声を上げながら漁師さん達が目を覚ます。
「くう…頭が痛い」「吐き気がする」「手足が痺れる」「なんだっ!なんでこんなに海オークいるんだ?」
その言葉にはて? と疑問に思う。
「海オークですか? 《深きものども》ではなく」
「昔からここの女どもを、隙を見ては襲っては連れ帰り、陸のオークと一緒で苗床にするんだ」
「あああ~」
確かに異種姦で増えるというのは一緒だわ。
「それで最近では女衆は、この場所を嫌がりいなくなったんだ」
それで女の人を見なかったんだ。
「おかげでこの辺りはもう駄目かと思ったんだが…」
「うん? 」
なんか妙な方向に話が行ってるなと思う。
「それも今日までだっ! あたらしい女衆が来てくれたからなっ!」
「うんんっ?」
首を深く横に傾げる。
なにかを察したのか二人が、キュッとウィルの手にしがみつく。
「そうだっ!」「ツアールたんロイガーたん萌え~」「男三人女五人産んでくれっ!」「頼むっ!私達の嫁になってくれっ! 今なら多夫一妻だっ!」
「まて」
思わず突っ込む。
「マテ、ソノムスメタチ ワレラノ ヨメニスル」
海オーク《深きものども》まで参戦し、話がカオスになる。
「おいまて」
僕の制止を誰も聞いてない。
「種族が違うだろうっ!」
「ソレホドノ ビボウダ キニシナイ」
「気にしろっ!」「そうだっ!」「二人は俺達の物だっ!」
「フ…」
やれやれと両手を広げ首を振る《深きものども》
「なんだ、その態度は、魚顔のくせにっ!」
漁師さん声を荒げる
「だから待てって!」
誰もが僕の話を聞いてない。
「兄ちゃんもなんか言ってくれっ!」「そうだ、そうだっ!」「うん」
「だから人の話を聞けー!」
ガンガン、ゴンガンガン、ゴキッ! ゴスっ!
「「「「「「「いって~なにするんだあ」」」」」」」
漁師さん達、そろってウィルから殴られた頭をおさえる。
「いいか、あんた達は先程の殴り合いで決着は付いたはずだ。異議は認めない」
「「「「「「「ええええええええっ!」」」」」」」
握り拳を見せると黙る漁師さん達。
「それと《深きものども》この子達は、僕の物だ。勝手な事を言うなっ!」
この言葉を聞いた二人は真っ赤になり、二人そろってくねくねと体を捩じらせる。
二人の様子に気づかない僕。この時の事を僕は、後で一生後悔する事になるのだが、まだこの時点では知らない。
「フム、ソレデハ ソノコタチヲ ホシケレバ キサマヲ タオセバイイノカナ?」
「違うっ! 勝っても負けても僕の物だっ!」
「「「「「「「このロリコンがっ!」」」」」」」
僕と、赤面して悶えるツアールロイガー以外の全員から、突っ込みを受ける。
「あなた達が言うなっ!」
とりあえず、こいつら全員フルボッコ決定なっ!(漁師さん達を除く)
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