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等価交換堂(悪魔の囁き)  作者: 夢カモメ
2/2

明日への希望

等価交換堂の続きです




『それでは

早速正君の病棟に参りましょう。

直子さん…ご一緒していただけますか?』


『今すぐですか?』


『ええ…拡張型心筋症は

一刻の猶予も出来ません。

何しろ突然死の可能性が

60%を越えるのです。

そしてヘパリン等の

抗凝固剤の影響で

血管も破れやすくなってます。

早いに越したことは無いのです。


『しかし…面会時間が…』

『それなら心配は要りません。

さあ…病棟へ参りましょう。』




病棟を抜ける時

面会時間を過ぎているにも関わらず。


誰にも咎められ無かった。

特に隠れた訳でもないのに病院職員の目に留まらないと、いった具合だった。


正の病室に着いた。

面会時間どころか…

消灯時間も過ぎてる。


直子は誰にも知られる事無く。カモメと病室のドアを開けた。


正の病室の他の患者も

正も眠っている。


カモメはおもむろに

病室の床に

何かを書き出した。


それは…何処かで見た様な気がする。

それを書き終えると

直子に向かいカモメは


『正くんを起こして

この円の中心に立たせて下さい。』


『これは…魔方陣です。

今から正君をこの中心に

立たせ…

術をかけます。

さあ…直子さん彼を起こして、


直子は正を起こし

説明もソコソコに

魔方陣の中へ立たせた。


カモメは…

懐から一枚の板を取り出した。


『これは…賢者の石板と言います。


書かれているのは

金の錬製方と生命の錬製方神が禁じている

二つの錬製方が

古代ヘブライ語にて書かれています。


勿論上級悪魔の私としても持ち出す事は許されておりません。



ただし…

書き移してはいけないとも言われていませんが


不老不死…魂の錬成…

は無理だとしても

不治の病を治す事はできます。


さあ…始めましょう。


カモメは何かを呟き始めた。

それが終わると

魔方陣から蒼い光が出て

正を包み込んだ。


その光が消えると


『直子さん…正君の病気は完治しました。

これから…

お二人手を取り合って

寿命を全うして下さい。


では…次にお目にかかる時は貴女の魂を貰い受けに来るときです。


それでは私はこれで失礼します。』


忽然とカモメは姿を消した。

床に書いた魔方陣も消えていた。

次回はエピローグ

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