第8話
そして、4月。
俺たちは大学生になった。
毎日とはいかないが、週に何回か愛心と会っていた。
そんなある日のデートのことだった。
僕は、待ち合わせ場所で、愛心を待っていた。
そこに愛心はやってきた。
「遅くなってごめんね。。」
「あぁ、俺も今きたところだから、大丈夫じゃけん!」
そう言って、約束していた、映画を見るため映画館に向かった。
映画館はほとんど、真っ暗でなんか、緊張して
映画どころではなかった・・・。
そして、僕は愛心を見ることができなかった。
すると!!!!
愛心が僕の肩にもたれてきた。
(ヤバイ。これはヤバイぞ。いくらなんでも、理性がきかなくなっちまう。。。)
僕は、愛心のシャンプーの香りにドキドキして、固まってしまった。
(早く、映画終われ〜〜〜・・・。このままじゃ、俺は理性がもたん!!)
なんてことを考えていた。
そして、2時間後。
無事、映画が終わった。
僕は立ち上がろうとしたら、愛心は立とうとしなかった。
僕は、変に思い、愛心の顔を覗き込んだ。
そこには、ぐったりしている愛心がいた。
顔は白く、手は冷たくてなっていた。
とにかく、俺は救急車を呼んでもらい、愛心を病院に連れて行った。
救急車の中で、僕は
「あの、大丈夫なんですか?
手も・・・・その・・・冷たいし・・・」
「大丈夫ですよ。
呼吸もしっかりしてるし、心拍も落ち着いてますし。」
「心拍?」
「心臓の拍動ですよ。
生きている証拠というか、命の目安みたいなもんですかね。」
僕は、そう言われても、見たこともない愛心の姿に
不安で不安でしかたがなかった。
そして、病院についた。
愛心は救急処置室に運ばれた。
僕は、別室で状況を聞かれた。
「彼女の家族に連絡とれる?」
そういわれたので、僕は愛心に悪いと思いながらも、
携帯を開いた。
俺は、家族らしき人の電話帳を探した。
そこに、「母さん」という電話帳を見つけた。
さっそくかけてみた。
プルルルルルル・・・・・・・・・・・・。
「はい、誠心会もみじ学園です。」
僕は、間違ったと思い、
「すいません。間違えました。」
そう言って、また、かけなおした。
プルルルルルルル・・・・・。
「はい、誠心会もみじ学園です。」
僕は、疑問に思ったが、間違っていないと思い聞いた。
「あの、大田愛心さんって子は、そちらに住んでるんでしょうか?」
「大田愛心ですか?
はい、この学園におられましたよ。」
そして、俺は事情を話した。
「すぐ、うかがいます。」
そう言って電話は切れた。
その頃、愛心は処置が終わり、病棟に運ばれた。
一体、何だったのかは、他人の俺には話してもらえなかった。
愛心の寝顔を見ながら、僕は不安でずっと手をにぎっていたんだ。
(愛心、頑張れ。)
僕は、愛心を見ながら、涙が出てきた。
ガラツツツ!!!!!
「愛心ちゃん!!!」
そう言って部屋に入ってきたのは、中年?いや、老人?
の女の人だった。




